写真屋はどこへ

デジタル時代の写真屋の居場所について考える・・・

メタライズドアンボレラ

2013年03月29日 | 撮影機材


Umbrella

 20年以上も使ってきた大型のアンブレラがいかにもボロくなったのでこのたびやっと新調しました。私は商品系の撮影が主なので使用頻度は低かったのですが、撮影のデジタル化以降、それまで大型スタジオで撮影していた家具関係の仕事はほとんどメーカーのショールームなどで撮るようになり、光源はストロボがメインとなり、従ってアンブレラの出番も多くなったという事なのです。そろそろ新調しなくてはと思いながらも大型の傘はけっこう値が張るので、づっと騙し騙し使っていたのです。
 そんなとき玄光社の「コマーシャルフォト」4月号に「銀アンブレラ」の記事を見つけました。別に目新しいものではなく、昔私が買った「フレンチバルカー」には標準でついていました。当時の名称は「メタライズドアンレラ」。今も本体ともに使用できる状態で手元に残っています。
 関連記事はこちらにありますが、150cmサイズで「価格も18,900円と手頃」なのだそうです。しかし私は「やっぱりそれ位はするんだ」と思い、もうちょっと安く売ってないかとネットを漁って見ました。 
 すると、外見はほとんど同じものがオークションサイトでみつかりました。新品。2本限り。即決のみで送料込みの4,500円。出品者はプロ機材を専門に扱う方のようです。
 落札して手元に届くと、記事の商品とどこが違うのか良くわかりません。骨を支えるピンが1本抜けていましたがそれ以外は問題なく、作りは結構しっかりしています。この傘は不良品の処分だったのかもしれません。ピンは手持ちの割ピンを刺しておきました。今やプロ機材もほとんどが中国製。高くても当たり前だったプロ用の機器もこだわらなければほとんどのものが安価に入手できます。先日ついにイオングループに飲み込まれてしまった「スーパーダイエー」が大躍進していた頃、「価格破壊」という言葉が流行りましたが、ダイエーの扱うものは日用品でプロツールには関係ありませんでした。中国では数のはけないプロツールも安く作って安く売ることができる、私たちはそれを使って撮影料も更に価格破壊の道を突き進むまねばならないのでしょう。