Oceangreenの思索

主に、古神道、チベット仏教、心理学等に基づく日本精神文化の分析…だったはずなんだけど!

イタリア半島=クロノス

2010-06-09 | 思索のかけら
ギリシャのオリンポス神話によれば、
大地母神ガイアから生じた天空神ウラノスは、
ガイアの配偶神となり、共に、多くの神々を産み出した。

彼は神々の父であり、ガイアと共に、
ギリシャの神々の祖である。

二人の産み出した神々の中に、額に目を持つキュクロプス三人と、
百の腕を持つヘカトンテイル三人がいた。

彼らはウラノスに従わなかったため、
ウラノスは、この異形の反抗的な息子たちを
タルタロス(奈落)に突き落としてしまった。

ガイアは復讐を思い立ち、
息子たちをそそのかしてウラノスを懲らしめようとしたが、

末の息子クロノスがこれに乗り、先頭に立ってウラノスの寝込みを襲い、
その陰部を切り落とし、去勢してしまったという。

ウラノスの陰部は海を漂い、そこから生じた泡から、
美の神アフロディテが誕生した。

***

この王殺しと去勢の神話は、古代エジプトの、
セトによるオシリス殺しを思わせる。

王・オシリス(ウシル、ウル・ネフィル)は弟・セトの嫉妬から
騙し討ちにされ、バラバラにされてエジプト中にバラまかれた。

イシスとネフティスがこれを集め、一つにまとめようとしたがたが、
陰部だけはどうしても見付からなかったのである。

セトは王位を簒奪したが、
オシリスの息子とされるイシスの子・ホルスは、
セトの目を逃れて、イシスに守られ、隠れるように成長した。

彼が、やがて父の仇を討ってセトを退け、王位を取り戻すのである。

***

ウラノスの王位を奪ったクロノスは、ウラノスとガイアにより、
因果応報の摂理から、自身もまた息子に王位を奪われるだろうとの
予言を受ける。

恐れたクロノスは、産まれてくる子供たちを端から呑み込んでしまった。
妻・レアーは、三男・ゼウスに至って、これを守るため、
むつきにくるんだ石を、代わりにクロノスに呑ませた。

ゼウスはこっそりとガイアに預けられ、更に
クレタ島のニンフに託されて、隠れるように成長したのである。

成人したゼウスは、
ウラノスによってタルタロスに落とされていたキュクロプスとヘカトンテイルの力を借りて
クロノスを倒し、オリンポスの王となったとされる。

***

キュクロプスは一つ目とされるが、これを額に目がある三眼と解釈すれば、
第三の目・額のチャクラが開いた御仏を思わせる。

ヘカトンテイルは、もちろん、千手観音に似ている。

これは、インダス系の神々ではないだろうか?

彼らが本当にガイアの息子なのか、ウラノスに突き落とされたのか、
それは分からないと思う。

***

長靴の形のイタリアをひっくり返して、南を上にすると、
鼻に角の生えた蛇が、ギリシャ=ウラノスの陰部に
食いつこうとしている姿に見える。

これが、クロノスーセトではないだろうか?

クロノスーセトが、自らの真の姿を隠し、美しい長靴の姿に見せるため、
地図を逆さまにしたのではないだろうか?

***

ヒッタイト族の口伝によれば、
クロノスは、ウラノスの陰部を切り落としたのではなく、
噛み切ったという話になっているのだ。

(ロバート・グレイヴス『ギリシア神話』紀伊国屋書店 6-0)

バチカンが正しく機能すれば、クロノスを抑えるのだと思うが、
これを浄め、根本的に改心させることは可能だろうか?

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