Oceangreenの思索

主に、古神道、チベット仏教、心理学等に基づく日本精神文化の分析…だったはずなんだけど!

セトと鹿島

2010-03-15 | 思索のかけら
中古にできた神はみな枝であるから、
どうしたら成就するということがわからんから、
このほうが表面へあらわれたら、みな天使として使うぞよ。

大本神諭 明治三十ニ年旧七月

***

古代ギリシャのアテナにあたる神を、
古代エジプトではネイトと言うのだそうです。

創造主とされることもある、両性具有の神ですが、
女神として表現されることが多く、

それは、母が子供を守るかのような、
母性的な守護を与える神だからだそうです。

***

ネイトは、暴風神でありオシリス・ホルスの敵でもある、セトの
妻だったことがあるとされ、
二人の間の子として、ワニの頭を持つ神があてられています。

セトは、細長い正体不明の獣の顔をした神ですが、
この獣が鹿であり、セトは鹿島の神ではないかと思います。

セトが悪神かは分かりません。
オシリスとセトの伝説にもかかわらず、エジプトではセトが信仰され続けました。

ただ、王としては、オシリス=出雲の神の方が、
はるかに相応しいように思います。

オシリスも含め、創造神に類する神は、一般に、
両性具有的な面を持ちます。

ですが、セトは、徹底的に男性的な神であり、
女性的な面を持たず、母性的な働きを有しません。

また、女神の母性的な思考を理解できず、
女性原理を男性原理の添え物とする傾向があります。

男性原理だけで物事を成就させる事ができるかは
疑問です。

セトの荒々しさではなく、オシリスの豊穣をもたらす穏やかさが、
庶民を幸せにする。

***

インダスは、セトによって滅んだのではないかと、思います。
ネイトが、セトから逃げ続けたために。

セトは力の神であり、滅ぼすことによって力を示しますが、
愛するものを傷つけられ、奪われた母性の怒りと悲しみを、
理解することはありません。

母性は、滅ぼす力に感じ入ることはなく、
ただ、滅ぼされた子供を悼み、滅ぼした力を憎み続けるということも。

わたしもまた、母性が理解できないセトの荒々しさから逃げ、
出雲系の穏やかさに満たされたいのです。

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