みちのくの放浪子

九州人の東北紀行

思い出

2017年05月12日 | 俳句日記

暇があると言うことは、其れなりに楽し
いことではある。
5年ぶりの福博の街を、思い出を辿りな
がら、ぶらり散歩と洒落込んで20日余
りが過ぎた。
此処には、60年前からの思い出がおちこちに散在している。
御縁のある街角に佇み、心のページをめ
くると、爪先立った人生ばかりを送って
いた私には、どっと疲れが襲って来る事
の方が多い。
かと言って、情け無く成るかと言うと、
そうでも無い。
その都度、奇蹟のような幸運に巡りあっ
た記憶もまた思い出されるからである。
奇蹟の多くは、人との出会いによっても
たらされた。
私にとってはそうであった。
有り難い出会いがあった。
その出会いが、その都度私を東京、大阪
、東北へ送り出してくれた。
そんな人々が、今でも街角に立っておいでになる。
故郷とはそんな町である。

人生と言うものは、天命だ。
天命が、その人々が、また私を何処かへ
送り出してくれるかもしれない。

人生とは楽しいものである。

〈夏めいた 街角の雨 命立つ〉放浪子

5月12日〔金〕緑雨
風邪ぎみなので、早朝の散歩は止めて、
バスで神社のお参りだけは済ませた。
雨の中をぶらぶら歩き始めると、足が止
まらなくなつた。