河村龍一の「月の癒し」~銀河鉄道の夜

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「出家詐欺」~神仏をも恐れぬバチあたりな犯罪急浮上!

2014-05-16 22:23:09 | 日記
今宵、銀河鉄道の夜に訪問していただき、ありがとうございます。
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先日、NHKの報道特番で、「出家詐欺」について放映されましたが、その犯行の実態と手口に思わず閉口してしまったのです。

年寄りを騙す「オレオレ詐欺」が進化し、今度はその年寄りたちが行きつく先の「お寺」まで詐欺の対象にする新たな犯罪「出家詐欺」が今急浮上!

宗教法人を舞台にした新たな犯罪、出家詐欺。
その実態がNHKの取材で次のとおり明らかになりました。

出家すれば戸籍の名前を変更できる仕組みを悪用した犯罪。
その犯行手口は、多重債務者を次々と出家させて別人に仕立て上げ、多額の住宅ローンをだまし取るといったものです。

出家詐欺事件の舞台となった滋賀県大津市の寺、定光坊(じょうこうぼう)です。
300年以上の歴史がありますが、寺の宗教行事などの収入が減り、事件当時、経営が行き詰まっていたと見られています。

定光坊の住職:三浦道明被告は、1億3,000万円余りをだまし取った4件の出家詐欺に関わったとして、去年(2013年)逮捕・起訴されました。

警察は詐欺グループが多額の負債を抱えていた三浦住職に、計画を持ち込んだと見ています。

<事件に詳しい人物のコメント>
「壇家さん何百人抱えているとかもないし、案外お寺だけで食べるというのは今はしんどいみたいですね。(三浦住職は)利用されたという形ですわね。」

警察によりますと、詐欺グループは三浦住職に依頼し、多重債務者に得度を受けさせていたということです。

僧侶としての名前・法名を与えられた多重債務者に、家庭裁判所で戸籍の名前を変えさせていたといいます。

三浦住職が作成した得度を証明する書類です。
この書類と得度の写真を示せば、僅かな時間で手続きは終わったといいます。

出家詐欺で融資をだまし取る手口。
多額の借金を抱える多重債務者は、住宅ローンを契約することができません。
しかし出家して戸籍の下の名前を変え、別人に成り済ますことで、ローンをだまし取っていたのです。

詐欺に悪用された物件の1つが、京都市内のマンションでした。
名前を変えた多重債務者が、偽造した源泉徴収票を提出し、およそ3,000万円の住宅ローンを契約しました。

3,000万円は不動産業者に支払われました。
しかし不動産業者は、三浦住職やヤミ金融業者と裏で手を結んでいたそうです。

本来の物件の価格は2,400万円でしたが、600万円を水増ししていたのです。
それを関係者で分け合っていたのでした。
多重債務者は行方をくらまし、ローンの返済を免れたそうです。

多重債務者が名前を変えたことを、なぜ金融機関は見抜けなかったのか。
改名したことを確認するには戸籍謄本などを調べる必要がありますが、提出を求めることはほとんどない、といいます。

<銀行関係者>
「高度なプライバシーが戸籍には載っていますので、戸籍謄本でなければだめだとお客様に説明するのは、非常に難しい。
下の名前をどんどん変えていくというのは、正直ほぼ見抜くのは無理。」

すでに暴力団関係者も、出家の仕組みを悪用しているという情報もあるようです。
つまり暴力団排除の流れが進む中で、資金源が枯渇する暴力団も増えていますので、暴力団員が名前を変えることで、一般人を装って、本来できない表のビジネスに進出して、それで得た利益を活動資金としているケースもあるとのこと。

「得度」は、法名を与えられて、まさにお坊さんになる出発点であり、とても重要な儀式です。

それを、師匠のお坊さんと個人がたった2人だけで、誰のチェックも受けない、周りで見ている人もいないという状況ですから、不活動宗教法人が犯罪の温床になる恐れがあるようです。

経営難で止まらずに、不活動ということになると、しっかりと信者さんたちを取りまとめる住職もいない、檀家さんたちの代表である檀家総代もいないということになってきますね。

結局、糸の切れたたこ状態になって、もうどうなってるか分からない。
そうすると誰かがそこに忍び寄ってきて、その法人という法人格を買って、それを隠れみのにして悪用していくという流れになるのです。

<詐欺グループの関係者のコメント>
「ひとつの人間をクリーニングして、別人を作るわけです。やっぱり宗教でしょ。宗教の力でしょ」

「はっきり言って、笑い止まらんわね。得度して名前変えて、それでうまいこといっときゃ、ものすごいうまみはあるわね」

「1日だけ白い服着せて、さも何年か修行したような形とって、行って座って写真撮るだけですわ。修行なんて何もしてませんやん」

神仏をも恐れぬバチあたりな者たち。
ここまでやるか、とうとう「末法の世」になってしまったな、という感じですね。