岩切天平の甍

親愛なる友へ

ウー

2007年07月28日 | Weblog

テニス肘ならぬカメラ肘になった。

酷使していた右腕に痛みを感じて一ヶ月程、
ついに危機感が高じて、針灸師のお世話になることにする。

寿司屋の鈴木さんに紹介してもらって、チャイナタウンのウー先生のところへ。名針師と名高きウー先生は英語がダメなので、息子のウー先生に回された。次々と来る患者は皆息子ウーのところへ行き、オヤジは泰然と座ってラジオを聞いている。
横になって針を打たれ、つながれた電流にびくんびくんしていると、おやじウーのラジオからテネシー・ワルツが聞こえて来た。
何だか不思議な感じ。

テネシー・ワルツはテネシー州の州歌なのだそうだ。
その歌詞の(恋人とワルツを踊っていた夜に、紹介した友達に彼を盗まれたという)内容が、州歌にふさわしくないという意見をよく目にするけど、この“男を寝取られた”という発想自体が俗で、読み方によってはこの戻らない青春の切ない一ページをいかにもテネシーののびやかで美しい山河そのままの様なメロディーによせた美しい曲であるとも思える、よ。
オリジナルのパティ・ペイジはそういった感じで歌っているのだけど、
日本でヒットさせた江利チエミや美空ひばりはこぶしぐりぐりで、あれはいったい・・・。まあ、サム・クックもノリノリで歌ってるけど・・・。
と、チャイナタウンの天井を眺めながらとりとめも無い事を考えていたら、
いつの間にかびくんびくんは終わっていた。

利口福で雲呑麺を食べる。$3.50ナリ。
街中でライチを売っている。
やっぱり若いお姉さんの屋台で買って帰る。