以前からブログでお知らせしている通り
火の鳥シリーズは
『TAZUKO多鶴子の絵』と
『関口求(美研インターナショナル元編集長)の詩』の
コラボレーション作品です。
関口求氏の詩を
楽しみにしていらっしゃる方々の声が
時々TAZUKO多鶴子に届きます。
お待たせしました!
今回の作品『火の鳥』第五章。
関口求氏の詩が完成し
『火の鳥』第五章がいよいよ完成しました!
今回の詩もとても素晴らしいですよ。
今日はその詩と絵をご覧頂き
お楽しみ頂きたいと思います。
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< 『火の鳥』第五章 >
水辺にたたずむきみとぼく
ぼくらは
何千年
何万年も
この水辺をあいしてる
きみは
なにも語ろうとはしないけれど
ぼくと同じように
この場所で
あいを育む
ぼくもぼくで
とくに話すこともなかったので
静かに
水位をはかってみたり
太陽の大きさを調べたり
・・・
時はゆっくりと流れるから
ぼくらは
この水辺から離れることはしない
たしかに
あの鳥が守ってくれていることもあるけれど
なにより
居心地がいいからなんだ
あなたは思うかもしれない
「何万年も同じ場所に暮らして
退屈にはならない」
「こんな何にもないところで さみしいよ」ってね
でも
あなたたちには理解できない
幸福があることもあるんだよ
ぼくらにとって
ここがいちばん
あいの育める場所だということ
ただそれだけ
…… 詩:関口 求 ……