TAZUKO多鶴子

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『西郷隆盛』の言葉

2010-06-29 | TAZUKO多鶴子からの伝言


人間がその知恵を働かせるということは、

国家や社会のためである。

だがそこには人間としての「道」がなければならない。


電信を設け、鉄道を敷き、蒸気仕掛けの機械を造る。

こういうことは、たしかに耳目を驚かせる。

しかし、なぜ電信や鉄道がなくてはならないのか、

といった必要の根本を見極めておかなければ、

いたずらに開発のための開発に追い込まわされることになる。


まして、みだりに外国の盛大を羨んで、利害損得を論じ、

家屋の構造から玩具にいたるまで、いちいち外国の真似をして、

贅沢の風潮を生じさせ、財産を浪費すれば、国力は疲弊してしまう。

それのみならず、人の心も軽薄に流れ、

結局は日本そのものが滅んでしまうだろう。


                     …… 西郷隆盛 ……