TAZUKO多鶴子

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『アチュール・ランボオ』早熟な天才詩人の言葉

2007-10-25 | TAZUKO多鶴子からの伝言
 『中原中也』は日本の『ランボオ』と呼ばれる。
『ジャン・ニコラ・アチュール・ランボオ』
(1854~1891年 19世紀のフランスの象徴派詩人、小説家)
ダダイスト、シュールリアリストら、
20世紀の詩人に絶大な影響を与えた。
現在の我々が『詩』とみなしている文章の原型は
ここにあると言っても過言ではない。

今日はその『ランボオ』の言葉をご紹介します。


『  千里眼でなければならぬ、
  千里眼にならなければならぬ、
        と僕はいうのだ。
  詩人は、
  あらゆる感覚の、
  長い、
  限りない、
  合理的な乱用によって
        千里眼になる。
  恋愛や苦悩や
  狂気の一切の形式、
  つまり一切の毒を、
  自分を探って
       自分の裡で汲みつくし、
  ただそれらの精髄だけを
          保存するのだ。
  言ふに言はれぬ苦しみの中で、
  彼は凡ての信仰を、
  人間の業を超えた力を必要とし
  又、それ故に、
  誰にも増して偉大な病者、
        罪人、呪はれた人、
  …或は又
  最上の賢者となる。
  彼は、
  未知のものに達するからである。
  彼は、
  既に豊穣な自分の魂を、
         誰よりも耕した。』
 
      <アチュール・ランボオ>