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ビジネスにも料理にも役立つ“ネタ”が満載!社労士・診断士のコンサルタント立石智工による経営&料理ヒント集

売れ残り再販:ソレガナニカ?

2007-05-14 | ケンカイ
今日見つけたある不思議なニュースから。

<ヤクルト>販売子会社、売れ残り飲料を再販(Yahoo!ニュース-毎日新聞)


乳酸菌飲料メーカー「ヤクルト本社」(東京都港区)の販売子会社が昨年7~9月ごろ、いったん小売店に販売した飲料の売れ残り分を回収し、大手企業などに再販売していたことが分かった。品質を保つためには10度以下で保存しなければならないが、最初の販売先の保存状態を確認しないまま再販売していた。
(中略)
同社によると、対象となったのは乳酸菌飲料のヤクルトやジョア。いったん小売店に販売し、賞味期限(製造後14~21日)が3、4日後に迫ると、子会社の社員が小売店の陳列棚から回収し、大手企業やパチンコ店などに景品用として再販売していた。小売店が10度以下で保存していたかどうかは確認していないという。
(以下略)

このニュース、私には何を問題としているのか、さっぱり理解できません。「賞味期限が近くなった」ものであって「賞味期限が切れたもの」では無いわけですから、製品品質は今なお販売可能な状態であると考えられるわけで、むしろ「期限内により多く消費してもらえるであろう所」に再販売することは「せっかくの食品をゴミとしない」と言う観点からは自然な発想であるともいえます。(もちろん、賞味期限が近いことによる割引はあって然るべきでしょうが。)

強いて言えば、小売店での保存状態の確認はあった方がベターかな・・・とも感じますが、小売店が適正管理を怠っていれば、そもそも「小売店頭における品質管理の問題」となるわけですから、「適正に管理されていたであろう」という推定は十分に成立します。さほど杓子定規に目くじらをたてる問題ではありません。

繰り返しになりますが、今回のケースでは、起源について嘘をついたわけでも、賞味期限切れの食品を販売したわけでもありません。食の安全についての“社会的要請”が強まっていることは確かですが、こうした「過剰反応の報道」はかえって「他の社会的要請(例えば、食料資源の有効活用)」を妨げることに繋がると私は考えます。

この会社に、某ハケン社員がいたら「ソレガナニカ?」という声が聞こえてきそうです。

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