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ビジネスにも料理にも役立つ“ネタ”が満載!社労士・診断士のコンサルタント立石智工による経営&料理ヒント集

記録漏れ&指定取消し:いろいろとガッカリ・・・・

2007-06-09 | ケンカイ
「コムスンの指定取消し問題」と「年金加入記録漏れ問題」、どちらも厚生労働省が管轄するところで起きている問題なのですが、厚労省に対する世間の評価は全く分かれていますね。

コムスンについては昨日折口会長他が記者会見を開いたとのことですが、2時間30分を超える内容だったにも関わらず、テレビではほとんど素材として使われていませんね。「社長辞める、会長残る」という点が強調されていますが、「会長は1年間の全報酬を返上」「事業譲渡は一旦凍結」というような点についてはほとんど伝わってこないように感じます。なんだか「ガッカリ」な感じです。

また、折口会長についても「自分たちがベストと考えるのはこの道です。法的にも問題は有りません」と突っぱねる態度に出るかと思いきや、「とにかくお上の言う事に従います」というような会見でしたね。本気で介護業界や利用者のことを考えていれば、「今回はこういう事態がありました」ということを具体的に明らかにした上で、現在の介護業界の抱える問題と共に、訴訟を含めて厚労省との対決姿勢を示すということもあったのではないかと感じます。

そもそも、「不正」「不正」といわれていますが、何が問題として指摘されて、その根拠となる法令等の基準が何だったのかと言うことがいまいち分かりません。今のままだと、どうしてもイメージ先行で「悪いやつ」と決め付けられている印象をぬぐえないので、「責任の押し付け合い」としか感じられなくなってしまっています。これも大変「ガッカリ」なことです。

今回のコムスンの問題は、「(コムスン以外を含めた)最初の一件」の事例が起こったときに、きちんと業界内で情報を共有し、申請者と権限者の間での解釈の相違が起こらないようにしなかった厚生労働省の「仕事のやり方」がマズかったということにならないのでしょうか?こうした論調が全く見られないのも、大変「ガッカリ」です。

また、年金加入記録漏れ問題については、先のエントリで述べたとおり「5,000万件」という数だけが一人歩きして混乱だけが先行していると感じます。第三者機関の設置やらいわれていますが、まずは優先順位の中から「自分の場合は今どのような対応を行えばよいのか(緊急性があるのか無いのか)」ということをしっかりと組み立てて示すことが先決だと感じます。報道の場面でも「こんなんではいけません!」ばかりを連呼していて、この点についての報道が行われないのが大変「ガッカリ」です。

さらに、今朝のTVでとても有名な識者の方のコメントに驚いてしまいました。
コムスンについては、
グループ全体、そして折口会長を介護市場から退出させて、二度と戻れないようにしなければならない
と過激な発言をしている一方、社保庁については行政の無謬性は崩れた。こうなった以上、どれだけ税金がかかっても対応しなきゃいけないという発言でした。
なぜコムスンの問題については「行政の無謬性」を疑わないのでしょうね?

ちなみに、この識者の方は「厚生労働省出身で、以前に首長経験がある」方だったりします。いろんな意味で、大変ガッカリです。

「金太郎飴」見たいな報道にちょっと食傷気味でしたので、朝からかなり愚痴っぽくなってしまいました。現状を打破するための前向きな話しはまた別のエントリで展開させていただきたいと存じます。


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