熱帯ゆるゆる日記

マレーシアでの期間限定生活日記。
2008年駐在開始、そして2011年 本帰国しました。

雨の夜~塾のお迎え~

2011年11月24日 10時16分49秒 | 少年たち(息子たちのこと)

我が家は まだ車がありません
納車待ち
でも 都会で駅が近いので そう不便ではありません
しかし 不便なことも あります。

大少年が塾に行っていた夜
9時30分
突然 大粒の雨が落ちてきました
外では風のうなる音
大少年は 自転車で塾に行きました
雨具は 持っていません

塾からは自転車で10分
まあ 濡れてもたいしたことはないだろうと ワイシャツのアイロンかけをしていたら
連れ合いが のそのそやってきて
「迎えに行ったらいいんだろ?」
とまわりくどいことを言いました
晩酌し すでに風呂にも入り パジャマ姿で
なにが 迎えに行く体制でしょうか
大男に成長した大少年
雨くらい ほっとけば いいのに
と思いましたが まずは 黙っていました
「濡れるなぁ」
と また まわりくどい発言
ええーーい
行けば いいのね?
私が濡れるのは どうしてくれるんだ
と思いましたが 口には出しません
口に出したところで 負けは あきらか
家庭円満
雨ガッパを出し、傘を持ち、濡れたサドルにかけるビニール袋を持ち
豪雨の中 自転車で迎えに行きました
クアラルンプールから帰国して 最近 ホームシック、友達恋しさに 落ち込み気味の大少年
迎えに行けば 少しは 応援になるかしら
愛する息子のため
雷まで
塾終了 10分前の10時到着
塾のビルの前で 雨ガッパに傘、マスク姿の怪しい私
絶対 知り合いには会いたくない姿
寒い 冷たい
やっと10時10分
塾終了時刻
たくさんのこどもが 出てきます
まあ こんなに たくさんの子が 塾にいたの?

我が子は 来ない
10時20分
もう 誰も 出てこない、静けさに包まれるビル
塾の中に聞きに行きたいのはやまやまなれど
このひどい姿は 他人には見せられません
なにがあっても見せられません
10時30分
やっと 出てきました
生きてて良かった
何してたの?
先生と話してた
なんの話?
いろいろ
いろいろって?
学校のこととか
弟のこととか
小少年 塾選びで ごねているので 私が 困っているのです
そのことを話したらしい
ふ~
さて その頃には雨は上がり
雨は降っていないのに 黄色い雨ガッパの私は
怪しい女のまま
自転車置き場に 歩くのでした
一件落着
と思いきや
事件が このあと
かわいそうな子羊に おそいかかるとは
このとき 誰が予想したでしょうか

雨のお迎え
待ったあげく、雨はからりと上がり
黄色い雨ガッパの私と大少年は、自転車駐輪場に向かいました
その駐輪場は 2時間まで無料で、以後超過時間毎に、100円 200円と料金か発生します
黄色い雨ガッパの私は、2時間以内なので無料ですが、大少年のほうは 超過料金200円です
駐輪場料金は まとめて大少年に渡してあります
大少年 おもむろに ジーンズのポケットから、200円を取りだします
ここで 黄色い雨ガッパの私は むっとします
なんで財布を持たないのか
まあ、黄色い雨ガッパなので、この場で財布の話は すべきではないと 財布の件は無言で流しました
大少年は まったく濡れていませんが 私は ずぶ濡れ
一刻も早く 黄色い雨ガッパから脱却したいので
黙っていました
早く 200円払って欲しい  ポケットから出た200円
初めの100円が 駐輪場の料金ポストに吸い込まれました
かちゃ
残金表示の黄緑いろの電光文字は
100円
予定通り、あと100円入れたら完了です
ポケットら出た次の100円投入
と  と   ところが  ちゃらりん
料金ポストの最下部のリターン部分に
悲しい音とともに ポケットから出た100円は戻ったのでした
ん?
大少年、再び投入 ちゃらりん
また投入 ちゃらりん  何度投入しても ちゃらりん
ねぇ別の100円入れたらどう?
しごくまっとうなアドバイスをやさしく話す黄色い雨ガッパ
いや、この200円しかないんだよ
あああ   あんたねぇ
と見上げれば、巨大な棒のような息子
ちょっと、そのダメな100円を貸しなさい
棒のような息子のために持参したタオルで
念をこめて100円をふき、こすってみる黄色い雨ガッパ
しかし、何度投入しても、むなしく、ちゃらりん 戻ってきます。
周囲を見渡すと
すでに 閉店した店ばかりで両替できそうなところはありません。
電話して100円持ってきてもらおうよ
豪雨だったから携帯は置いてきた
まるで悩みも寒さも感じていない巨大な棒のような息子
あんた、このだめな100円を塾に持って行って、別の100円に交換してもらいなさい
塾は目の前
うん
あれ、どっちがだめな100円かわからなくなったよ
ここで、また、ひと悶着
塾の先生は 余分に200円貸してくださった
さすが危機管理できる大人の判断
寒い
そして、家の灯りが遠くに見えたとき
私の電動自転車の充電は赤い警告点滅になり
最後の上り坂で 充電は切れたのでした
やたらたくさん変速機がついたマウンテンバイクの大少年は
私を抜き去り 帰って行ったのでした
濡れねずみ黄色い雨ガッパが、リビングにはいると
さらに巨大なオランウータンが息子に対して
「濡れて寒いだろ、早く風呂に入れ」
とか 日本語を話している
そいつは 1滴も 濡れてなど いないんや。濡れているのは私や。見たらわかるやろ。(口に出しては言わない)

はっ
私は リビングのど真ん中でワイシャツの アイロンの続きをしました。
そして リビングからは誰もいなくなったのでした
みなが寝静まり、最後に風呂から上がると
私が脱ぎ捨てた黄色い雨ガッパが
玄関のみたきにハンガーで吊られていました
オランウータンは きれい好きなので、私へのいやみであろう。

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