仕事場の車の鍵の電池が切れた。
昼休みに、銀行など回るついでにディーラーに立寄るつもりで、通帳などと一緒にクリアファイルに入れビジネスバッグに入れた。
机仕事が一段落して、さてそろそろと出かけようとする。
鞄の中身を点検したら、車の鍵がない。
鞄の中で、思ったのとちがうポケットにものが入ることがあり、
今回も中身を全部外に出してみるが、ない。
散らかし放題の机の上、書類や小物を退けてみるが、ない。
まるで自分で自分に手品をしかけたような按配。
傍で用事をしていた gusuku さんに、「車の鍵、知らない?」
「知らない。例の発信機は?」
残念、あれには付いていない。
とうとう呆けたかしら。
諦めかけた頃合いに、事務員さんが郵便物を届けに来た。
「あなたの目で車の鍵を探してみて。」
またか、の目。
彼女に場所を譲ろうと立ち上がった途端、
私の席の後ろにある書類棚の一番下に、
車の鍵がポトリと見えた。
鞄にいれるとき、クリアファイルから滑り落ちたらしい。
うわの空、だったのね。
娘が父の日にくれたGPS発信機の次は、
自分監視用カメラ、だ。
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