よれよれ日記

谷晃うろうろ雑記

いることにして

2008年10月30日 | Weblog
敬愛する師匠のご母堂が亡くなった。99歳。

東京生まれのかちりとした人柄だったらしく、最後まで介護サービスなどは受け付けず、自宅で過ごされた。

食べ物がのどを通りにくいというので、スープの本や、大分土産の椎茸茶など届けた。

最後の最期は、病院で眠るように息を引き取られたという。

教会でのお葬式を済ませて、1週間ほどして、師匠の事務所に電話したら師匠の長男さんがでた。

「そろそろ慣れましたかね?」
「いやいや、まだまだ。
 仕方ないので、まだいることにして、毎日やってます。」

そうか、まだいる、ことにするか。

案外、本当はそこにいてくれているのに、
見える目をもたないだけのことかもしれない。

花は散るから、花、か。


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水仙の花

2008年10月11日 | Weblog
土佐神社の社殿脇に水仙の花が咲いている。

私の祖父母の家の周りにもたくさん咲いていた。
別に手入れをしたりするわけでないのに、毎年咲いている。

花の命は短いが毎年咲く。

その花を見ていた人がひとりひとり減っていき、やがて自分も見ることはなくなる日が来る。

土佐神社の社殿裏には、大杉がある。
いったい何人がこの大杉の足元まで来て見上げたことかしら。

これからどんな世の中になるか、
大杉にしても、水仙にしても、あまり気にならないのかもしれない。


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