峠を越えてもまだ先がある

谷 和也 シニアの挑戦 ゆっくりマイペースで

観音さんと地蔵さん

2007年06月08日 | 
 池田市の五月山公園に「慈母観音菩薩」のブロンズ像が立っている。高さ3.6㍍、台座を含めると6㍍。仰ぎ見るかたちになる。慈母観音像は全国各地に建てられているが、姿はさまざま。幼児を抱きかかえているのが多く、立像があれば、座像もある。池田では2人の子どもが観音さまの足元にまとわりついている。小林一三氏の夫人・こうさんの篤志で1961年(昭和36年)につくられた。夫人もすでに故人になられたが当時「青少年の非行防止と母親が慈母の心を持つように」との願いを込め、盛大な開眼式をしたそうだ。

 菩薩とは「悟りを得る以前の釈迦の前身」または「悟りを求めて修行する人」を指すが、一般的には「仏の次の位」で解釈するとわかりやすいことが多い。辞書では、そんな風に説明されている。観音さまも地蔵さまも、それぞれ観音菩薩(観自在菩薩・観世音菩薩)、地蔵菩薩と呼ばれる。つまり、菩薩なのである。ほかに弥勒菩薩、普賢菩薩、文殊菩薩などいろいろ。

 菩薩は仏教的には男性らしいのだが、慈母観音となると、文字通り母親のイメージだ。像もまた、顔や手にやさしさがある。「子宝・安産・幼児の無病育成の願いをききいれ、かなえてくれる」という母なる菩薩である。

 地蔵菩薩のなかに、水子・子安地蔵がある。像のかたちも慈母観音と似ているが、水子地蔵の場合は「賽の河原で苦しむ子供を救う」のに比重が置かれているよう。池田市建石町の法園寺境内にその地蔵菩薩像が幼い児と一緒に穏やかな表情で立っている。

 最近のニュース報道では“慈母の心”をまったく感じさせない事件・事象が増えてきている。教育が悪いのだろう。

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