峠を越えてもまだ先がある

谷 和也 シニアの挑戦 ゆっくりマイペースで

インシャ・アラー

2013年06月21日 | インドネシア語

 インドネシアのイスラム教信者がよく使う言葉として「Insya Allah」(インシャ・アラー)があるという。関西にいるインドネシアの人や留学生からは直接その言葉を聞いた覚えはないが、話はネットなどでもよく紹介されている。50年ほど前の辞書に「神かけて」という訳語があり、鉛筆で下線を引いてあった。現役時代にチェックしていたようだ。今使用中の佐々木重次氏の辞書には「神の思し召しにより必ずや、きっと」と説明されている。

 「明日の昼1時に会おう」という約束をする。その返事として多いのが、この「インシャ・アラー」だそう。行くつもりでいたのに都合でダメになっても、それも“アラーの意思”だから。言い訳にもなり、悪びれることのない人もいるとか。先のことは分からないにしても、本来この言葉には「頑張って努力する」という前提がある。実際の理由が「雨が降ったので」となると、その人の信頼性の問題になってしまう。


 イスラムの教義はアラビア半島発であり、この言葉もアラビア語。しかし、現在はイスラム教信者の数では、2億人を超しているインドネシアが世界最大の“イスラム教国”だ。先の「約束不履行」の理由も、ケータイがこれほど普及した今なら、すぐ確認の連絡がとれる。もうあり得ない“古い話”と思われるが…。ついでながら、この言葉は英語の辞書(研究社・リーダーズ英和)にも「inshallah→アラーのおぼしめしならば」と出ている世界語である。


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