たんべぇ山から

山歩きの記録、出会った植物を紹介します。



北海道の花旅 (テシオコザクラを求めて) 2017/06/03

2017-06-21 | 北海道の山

 



今年はテシオコザクラの開花が早く、
確か、電話で伺った5月10日頃はすでに二部咲きでとても美しい状態、
この調子なら5月いっぱいで終わってしまう可能性が高く、6月初めではギリギリとのこと。
早過ぎる…いつもの年なら5月下旬から6月初旬が見頃のはずなのに…

この時点では6月5日に北海道入りを決めて道東からまわるつもりなので道北は8日以降の予定、
どっちみち無理!!

“今年は諦めよう”…何度も何度もこの言葉が頭をよぎります。
その後、予定を一週間早めたので何とか間に合うかも…と急遽立ち寄る方向に傾いた訳です。

しかし、ヒグマの出没が確認されたり、
天候が悪ければ自生地への立ち入りは禁止されるかもしれないとのこと。

前日の夕方に現地に問い合わせしてみたところ、今夜も雨が降り続く予報だし、
当日の朝にならないとゲートを開けるかは判断できないとのこと。

私たちが滞在している場所からは、遅くとも朝5時には出発しなければ間に合わないし、
遠い道北まで車をとばしてゲートが閉まっていたらどうしよう…

しかも、6月3日ではせいぜい残り花が見られる程度でしょう!!
不安が拭えないけれど、運を天に任せて行ってみることにしました。

今日の旭川発19:35の航空券を予約してしまったため、この日が最終日となり
大切な一日です。
様々な不安を抱えながら、北へ北へと走らせます。
現地まであと30km地点で電話してみたところ、今日の入林OKとのお返事を頂き思わずガッツポーズ!!

 まず、北大天塩研究林の事務室に立ち寄り入林許可書を発行していただき現地へ向かうのですが、
場所がわかりづらく途中で立ち往生、電話でやりとりしているうちに
たまたま通りかかった職員の方に助けて頂き、何とか辿り着くことができました。
レンタカーで底が見えない沢を横断するのは勇気がいるものです。
先導者がいなければ、研究林の入口にすら行くことができなかったかも…

苦労の末に出会うことができたテシオコザクラでしたが、予想通り終盤、雨も加わり、
状態は決してよいものではありませんでしたが、咲き残っていてくれて有り難いです。

【テシオコザクラ】



ようやく出会うことができて安堵感を覚えました。
長年憧れ続けた花は、とても可憐で儚い印象です。



超塩基性土壌の蛇紋岩という特殊な土壌にのみ自生する希少種です。



それにしても、テシオコザクラは他のサクラソウ属と違って花の咲き方が変わってますね!
花冠が長く漏斗状、葉は先日アポイ岳で見たヒダカイワザクラに似ています。




道北には他にもテシココザクラが咲くこのような環境があるようですが、
場所の特定は困難で一般人は到底立ち入ることはできそうにありません。

 満開でなくとも可憐な花に出会うことができて、遥々遠くまでやってきた甲斐がありました。

 

 オゼソウ(テシオソウ)と一緒に仲良く咲いています。 


生憎のお天気でしたが、憧れのテシオコザクラに出会うことができた嬉しい一日でした。

テシオコザクラと同居するオゼソウは今が盛り。


尾瀬の至仏山で出会って以来の再会です。



至仏山のオゼソウよりのっぽさんに見えました。


【ミヤマザクラ】



【ミヤマザクラ】 【エゾイチゲ】
   


エゾミヤマクワガタもあちこちに咲いています。


【エゾミヤマクワガタ】

エゾミヤマクワガタはキクバクワガタの蛇紋岩変種です。
先日のアポイ岳で見たアポイクワガタは、エゾミヤマクワガタのかんらん岩変種?
なんだかチンプンカンプン
両者はほとんど同じに見えたので真剣に撮らなかったことが悔やまれます。


ここではアポイタチツボスミレが咲くようです。

【アポイタチツボスミレ】



かんらん岩や蛇紋岩地に咲くアポイタチツボスミレ、ここで見たスミレは
先日のアポイ岳で見たスミレとは様子が違っています。
どちらかというとオオタチツボスミレに似ています。
照りはあるようですが葉の色がやや淡く、特徴のひとつである側花弁の基部に毛がないのです。
とても不思議な気がしたのですが、超塩基性の蛇紋岩地のスミレには
変異もあると教えていただき納得しました。
(※私が見たものは側花弁は無毛でしたが、ここには有毛、無毛の両方があるようです)

アポイタチツボスミレにも色々あるようですね。


    


北海道に咲くフウロの仲間は、
エゾフウロ、ハマフウロ、チシマフウロ、トカチフウロ、エゾグンナイフウロなどなど
細かく分類されていて、正直違いがわかりません。
とりあえず、道北ということでチシマフウロで落ち着きましたが自信なし。。
 

【チシマフウロ?】


図鑑によると淡い色はトカチフウロのようですが、シロバナチシマフウロということも考えて…

こちらは淡い青紫色です。





【ツマトリソウ】  【シロバナシチマフウロ?】
    

楽しみにしていたエゾアオイスミレは、やはり終わっていました。



【ヒメナツトウダイ】   【エゾアオイスミレ(テシオスミレ)】
    

【ハクサンチドリ】


群生地に行くためにはこの沢を渡らなけれなりませんでした。
ほとんどの方は長靴でしたが、私たちは登山靴です。
サンダルは持ってきてますが履き替えるには寒すぎるので
渡渉時には 45Lのゴミ袋を二枚重ねて靴にかぶせました。

少しばかり破れはしましたが、登山靴に浸水することはなく短い渡渉なら
この方法も有りかな^^;

 

帰りの渡渉は少し水量が増えており、流れに もっていかれそうになりました。


変更に変更を重ね、最終的には滞在を7日間から5日間に短縮したため
すべてが急ぎ足になりましたが、短い期間で中身の濃い充実の花旅でした。

テシオコザクラの群生地の訪問は、色んな意味でハードルが高く難しさを感じましたが、
場所も入林の段取りも一応理解できたので、機会があれば是非再訪してみたいです。

ブログを書いている今も今回の旅で出会った花々を思い浮かべ、
余韻に浸っているところです。

お世話になった方々に深く感謝いたします。

ありがとうございました。



 

ジャンル:
ウェブログ
コメント (8)   この記事についてブログを書く
« 北海道の花旅(道東)2017/06/02 | トップ | 尾瀬へ 2017/06/17 »

8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (フクシア)
2017-06-21 20:58:26
こんばんは。
北海道の旅、とても楽しかったですね。写真一つ一つのロケ-ションがその時の気持ちまで蘇らrせてくれて旅をしている気分になります。
又行きたいですね。
フクシアさん (fu-co)
2017-06-21 23:23:46
フクシアさん、こんばんは。

日程を早めたのでどうなることか心配でしたが、お陰様で多くの花に出会えた楽しい花旅となりました^^
一方、見逃した花もいくつかあるので、是非また行きたいですね!!
Unknown (てばまる)
2017-06-22 10:06:47
テシオコザクラですか~可憐ですね。
北海道まで来て咲いてないとがっかりしますから、今回はラッキーでしたね。入林届も必要とのことで、許可が出ない場合もあるのでしょうか? 北海道は熊が問題なのでおいそれと入れないのが怖いですね。

ここのオゼソウは至仏山や谷川のより大きいので別種だと思われても不思議ではないですね。

キリギシソウも見て見たいですが、あちらは普通では入山出来ないようですから難しそうですね。
収穫が多かったですね (髭さん)
2017-06-22 11:35:54
しばらく更新がないと思っていたら
ドドッと北海道の花々が
たった5日間で、これだけの花を見てくるとは
随分と収穫の多い旅となりましたね。

アポイ岳のように、随分と荒れてしまった所もありますが
それなりの収穫があったようで、何よりでした。
fu-coさんの感動が伝わってくるようで
楽しませてもらいました。
てばまるさん (fu-co)
2017-06-22 20:02:55
テシオコザクラは開花のタイミングに合わせるのも難しいですが、ヒグマや雨が続くとOUTなので、こちらの方に気を使いました。
終盤でしたが会えて本当に嬉しかったです。
でも、正直言えば新鮮な時にもう一度会いに行きたいですね!
足腰の立つうちにきっと行くと思います^^;
髭さん (fu-co)
2017-06-22 20:14:40
髭さん、お久しぶりです。

>たった5日間で、これだけの花を見てくるとは
随分と収穫の多い旅となりましたね。
全国を飛び回っている髭さんにそのように言っていただけると、嬉しくなります。
北海道はいつも素敵です。
今回は五日間で1500km近く走りました。
お天気の都合で色々変更になりましが、できればもっとゆっくり観察したかったですね!
短い期間であれもこれもと欲張る、いつもの貧乏性はしばらく治りそうにありません

Unknown (ピテカン&カッパ)
2017-06-22 23:39:47
こんばんは。

トモシリソウにキヨシソウ、それにテシオコザクラとは!
素晴らしいですね!!
わたしたちは、今回は日程の関係で、道東、道北は廻れなかったので、ほんとに羨ましいです。
次回・・来年以降は、何としても見たい!・・と思います。

ほんとうに北海道は、素晴らしい所ですよね~!


ピテカン&カッパさん (fu-co)
2017-06-23 11:21:18
ピテカン&カッパさん、こんにちは。

いえいえ、お二人こそ、サルメンエビネの群落やサクラソウモドキなどたくさんの収穫があり、驚きました。
来年、道東に行かれたら、またまた涎タラタラの羨ましい写真がズラッと並ぶことでしょう!
楽しみにしています^^

コメントを投稿

北海道の山」カテゴリの最新記事