MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

「ナイトホークス」と「夜のカフェ」

2016-03-29 00:03:30 | 美術

 3月26日にテレビ東京で放映された「美の巨人たち」は「ホッパーの最高傑作ミステリー

ナイトホークスに新説」とラテ欄に書かれてあったので、どれほどのものなのか楽しみにして

見ていたのであるが、何とエドワード・ホッパー(Edward Hopper)の『ナイトホークス(Nighthawks)』

(1942年)はフィンセント・ファン・ゴッホ(Vincent van Gogh)の『夜のカフェ(The Night Café)』

(1888年)に影響を受けているという説だった。

 しかしこのように見比べてみると、主題以外は全く似ていない。もっともこの説を唱えている

エドワード・ホッパーの伝記作者ゲール・レヴィン(Gail Levin)は、この作品に加えて

アーネスト・ヘミングウェー(Ernest Hemingway)の短編小説「殺し屋」(The Killers)や

1930年代のギャング映画にも影響を受けていると書いているのだから、そこの説明も

なければ訳が分からない。その詰めの甘さがNHKの「日曜美術館」に追いつかない原因なので

あるが、「美の巨人たち」には「日曜美術館」にはないポップさはある。だから両方兼ね備えた

番組が一刻も早くできないものなのかと待ち続けているのである。


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