
LinuxのCIFSクライアント機能は2.6よりカーネルに組み込み
こんにちは。匠技術研究所の谷山 亮治です。
LinuxでのWindowsとのファイル共有は一般的にSAMBAで行います。SAMBAはWindowsのファイル共有に接続することも、Windows用にファイルを公開することもできます。Windows以外のオープンソースの基本ソフトの殆どがSAMBAを使ってWindowsとファイルを共有します。
最近のLinux2.6 カーネルではCIFS(Common Internet File System)サービスが組み込まれています。調べ始めたところですが、CIFSクライアントとして動作するようで、即ち手元のLinuxからWindowsファイルサーバーやWindows XP/Vista/7等とのファイル共有はSAMBAをインストールしなくてもできます。ただ、今調べている範囲ではLinuxをCIFSでWindowsのファイルサーバーとするためのCIFSサーバー機能の有無がはっきりしません。もしご存知の方がいらっしゃいましたらご教示いただければ幸いです。
例えばOpenSolarisではカーネルでCIFSサーバー、クライアント両方に対応しており、SAMBAのインストール無しでWindowsとのファイル共有や、Windiwsのファイルサーバーになることができます。
CIFSがLinuxやOpenSolarisのカーネルに組み込まれることの良さの一つに、CIFSを通じたファイルアクセスの速度向上です。SAMBAはカーネルの外側で動いています。ファイルを読み書きすることは、カーネルの内側で実行した方が速くなり、一般にCIFSの方が高速です。CIFSをカーネル内に組み込むことで、ファイルアクセス速度は速くなります。加えてCIFSの設定と通信環境をチューニングすると、読み書きの速度がさらに高まります。
SAMBAもCIFSサービスを実装しており、その結果がカーネルへのCIFSの組み込みに大きな影響を与えています。ただ、CIFS対応のWindows基本ソフトが普及したことで「カーネルCIFS」でのファイル共有が一般的になるのも時間の問題でしょう。
「カーネルCIFS」になればユーザー、パスワードの登録管理がLinux/OpenSolarisの基本機能と統合されるので「SAMBA流の管理」をする必要がなくなり運用がシンプルになります。社内のファイルサーバーの基本ソフトにOpenSolaris/CIFSを利用するのは、SAMBAより運用が簡単になること、WindowsもLinuxもCIFS一本に統合し、社内からNBT(NetBIOS over TCP/IP)を無くし簡明にすることです。
引き続き紹介していきます。
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