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「幸福な監視国家・中国」梶谷懐/高口康太

2020年04月02日 19時31分05秒 | 読書(台湾/中国)
「幸福な監視国家・中国」梶谷懐/高口康太

テクノロジーを積極的に取り入れる中国。
中国はどこに向かおうとしているのか?
中国を考えることで、日本の未来が見えてくる。

P32
羅針盤、火薬、紙、印刷技術。これらは世界史の授業で習う古代中国の四大発明です。(中略)そして最近になって「新・四大発明」が登場しました。高速鉄道、EC(電子商取引)、モバイル決済、シェアサイクルです。

P72
日本語、中国語ともに信用という言葉には大きく3つの意味があります。「特定の誰か、何かを信用すること」、すなわち1対1の関係での信用。「世間から認められている」という意味での信用。そして信用給付など、融資や金融で使われる信用の3種類です。社会信用システムはこの3つの意味をすべて別個のプログラムで対応しています。

P114
かつての中国の言論統制と言えば、検閲、削除、逮捕などの強権一辺倒でした。しかし、現在の言論統制は不可視化されて多くの人々がその存在に気づかないようになり、また一般市民が自発的に反政府的な発言を控える、そうした形のものへと進化しつつあるのです。

【ネット上の紹介】
習近平体制下で、政府・大企業が全人民の個人情報・行動記録を手中に収め、AI・アルゴリズムによって統治する「究極の独裁国家」への道をひた走っているかに見える中国。新疆ウイグル問題から香港デモまで、果たしていま、何が起きているのか!?気鋭の経済学者とジャーナリストが多角的に掘り下げる!
第1章 中国はユートピアか、ディストピアか
第2章 中国IT企業はいかにデータを支配したか
第3章 中国に出現した「お行儀のいい社会」
第4章 民主化の熱はなぜ消えたのか
第5章 現代中国における「公」と「私」
第6章 幸福な監視国家のゆくえ
第7章 道具的合理性が暴走するとき
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