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「月と日の后」冲方丁

2023年10月30日 08時41分02秒 | 読書(歴史/時代)


「月と日の后」冲方丁

中宮彰子さんの生涯が描かれる。

P258
定子が生前、大量の紙を清少納言という女房に与え、『枕草子』を書かせたとき、女房は忠義をもって応じたのだ。

P305
「日記を書いていると聞いています」
「はい・・・・・・宮中で私が学んだことを、娘に教えようと思っています」
もちろん宮中の女房たる者が、そして物語のつむぎ手たる紫式部が、ただそれだけのために日記をしたためるはずがない。彼女が記す言葉は、一条天皇が尊ぶ過去の天皇の日記とはまた別の意味で、宮中のありさまを後世に伝えるものとなるだろう。
「わたくしが、おのれの子と同じように、敦安や脩子や大勢の子らのことを愛していた・・・・・・そう、書いてもらえるよう振る舞うつもりです」
(彰子は長命だったので、紫式部の娘も清少納言の娘も彰子の女房として仕えている。紫式部は清少納言を嫌っていたけど、娘同士はどうだったのだろう?)

定子が24歳で亡くなったの対して、彰子は87歳まで生きました。P89

【関連図書】

「はなとゆめ」冲方丁

【ネット上の紹介】
わずか12歳で一条天皇の后となった、藤原道長の娘・彰子。幼すぎる入内、未熟な心。夫である一条天皇は優しく彼女を包み込むが、彼が真に愛した女性・定子の存在は、つねに彰子に付きまとう。しかし、定子が遺した子を抱きしめた日から、彰子の人生は動き始めた。父や夫に照らされる“月”でしかなかった彰子は、紫式部にも支えられ、やがて「国母」として自ら光を放ち出す―。平安王朝を新たな視点からドラマチックに描いた著者渾身の傑作長編。

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