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「探偵は女手ひとつ」深町秋生

2017年03月27日 20時30分49秒 | 読書(小説/日本)


「探偵は女手ひとつ」深町秋生

異色ハードボイルド探偵もの。
なぜ異色かと言うと、過疎の山形が舞台だから。
セリフも全編山形弁が駆使される。
それがとてもいい感じ。
深町秋生さんと言うと、高濃度のバイオレンスが特徴だが、
本作品では押さえている。
著者は、こういう地方を舞台にした日常に近い、探偵作品は初めてかと思う。
そこに住む人々の生活が感じられる。
例えば雪かきの状態で、独居老人が住んでいるとか…。
このような判断は、大阪に住んでいたら別世界の出来事で、言われないと分からない。
「アウトバーン」とは全く異なるが、とてもいい味を出していて、私は好みである。
(欲を言えば、シングルマザーの生活感をもう少し出してもよかったか、と)

【参考リンク】
深町秋生『探偵は女手ひとつ』 (03/21)

【他作品】


【ネット上の紹介】
過疎にあえぐ地方都市ならではの事件、クールでタフな女探偵。これが現代日本だ! 

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