軽快なフォルムの7750初期型とは打って変って重厚な保安対策車です。日本曹達が所有するタキ7750では珍しい他社からの移籍車で、やはりこれまた同社では珍しい富士重製です。新製時は鶴見曹達の所有で、61-11で一旦除籍となり、民営化後に東亜合成化学所有で復籍の後、日曹に移籍してきました。社名板が何となく間抜けなのもそのせいでしょうか。この車、日曹で用済み後は再び東亜合成に戻り、我が国における苛性タキ運用の最後を飾りました。タキ400形タンク車積による液体苛性輸送を初めて行ったのは、東亜合成の前身であるレーヨン曹達であったというのも、歴史的な奇遇でしょうか。
(2001年10月15日 信越本線 二本木駅)