埼玉県嵐山町の武谷敏子さんから本誌購読継続の振込みをいただきました。ありがとうございます。武谷さんとはもう四年のおつきあいになります。振り替え用紙の通信欄には毎回必ずひとこと添えてくれていまして、たとえば今回は「最近のルポ、大変興味深く拝見しております。公的介護保険についてもよく理解できました。ますますご活躍のほどお祈りいたします。」武谷さんの温かなお人柄に編集子、(勇気りんりんるりの色)とつい口ずさんでしまいました。
さてその武谷さんですが、嵐山町でボランティアグループ「一歩の会」を主宰し、月一回、地域の高齢者の皆さんを招いて昼食会を催しています。その活動の様子がことしの一月二十三日付けの埼玉新聞に載っていましたので、概要を以下にご紹介します。
<会食サービスを実施しているのが嵐山町の志賀二区自治会館。今回の改修で厨房機能を充実し、会食を実施できるようにした。
現在、月一回、高齢者とボランティアを含めて三十人程度が昼食をともにしている。この会食は、ボランティアグループ「一歩の会」が実施している。メンバー三十九人が二班に分かれ、高齢者用に配慮された料理をつくる。お年寄りは、自分で歩いてくる。
中には二十分かけてくる参加者も。会食室は和気あいあいとした雰囲気の中でおこなわれ、皆生き生きとして会話と料理をたのしんでいた。
「一歩の会」の会長である武谷さんは「楽しんでやっています。他の地区もできれば」と意欲的。>
お年寄りと会食を楽しむ「一歩の会」の地道な活動に拍手を送るとともに、高齢期の生活福祉を支援するこうした市民運動が、県内各地域でわき起こってくるのを期待したい。
若い若いといわれる埼玉県も高齢化が進む。県統計課が一月一日現在の住民基本台帳に基づく町(丁)字別人口調査をまとめたが、老年人口(六十四歳以上)の比率は十一・〇%。前年に比べて〇・五ポイント上昇し、調査開始以来初めて十一%を超えた。
また後期高齢者(七十五歳以上)の比率も三十六・八%に急増。高齢化の波は確実に埼玉県にも押し寄せている。いまから高齢期における生活福祉を充実していかないと悲惨な事態を迎える可能性も。心して生きたい。 (住吉)