「他人(ひと)の振り見て 我が振り直せ!!」が いつも母の言い癖(ぐせ)
そして「いつも謙虚であること」
道のまん中に小石があれば
「誰がつまづいても痛いもの 気が付いたらまっ先に片付けよ!」と
私が小学校六年生の時から 酪農から牛乳販売店となった
真夜中に トラックが急いで走り抜けるそんな時間は 犬や猫が犠牲となった
母は 暗い中 袋を持ってよく片付け 山へ葬(ほうむ)ってやっていた
孫達を連れて墓参り いつの間にか いなくなったと思ったら
他人(ひと)の家の墓まで草むしりをしていた
「口の外に出したら 取り返しのつかないことになることもあるんだよ」
「言動は慎重に いつも心して 相手の気持ちを考えながら使いなさいよ!!」
これが母から 教えられたこと
中柴みよし『ほほずり』 2007年4月
※筆者は1953年(昭和28)、菅谷村(現・嵐山町)菅谷生まれ。