田舎びと歳時記

花鳥風月、演歌と津軽に一筆啓上

冬の津軽に見たもの

2011-01-06 23:32:27 | 津軽
イヤー 正直言って疲れました。トンボ帰りの強行軍。
仕事始め間もないこの時期に、何をのんきなことをと叱られそうですが、ホンマ
きつかった。

新幹線は大宮駅より三時間で新青森駅に着き快適だったのですが、その後のバスと
列車での移動が待ち時間もあったりして大変でした。
津軽鉄道はゆったりと休めましたが、帰りの五所川原から青森までの列車移動は
立ちっぱなし。その間の所要時間は駅での待ち時間も含めると約二時間!

正月三が日が終わったとは言え、まだまだ混んでいるもんですね~

津軽平野の積雪量は50センチメートルにも満たないでしょう。田んぼのあぜ道や水路が
ちゃんと顔を出していました。時折お天道様が顔を出して暖かな日差しが訪れることもあり
おかげで、凍てつく寒さの中、猛烈な地吹雪の歓迎を受けることはありませんでした。

でも本当は、身体の下から舞い上がるこの津軽の冬の洗礼を期待していたのですが……

津軽鉄道の金木駅を後にしたのは午後三時前、太陽も隠れていて鉛色の空と白い大地に寒そうな鉄路。見知らぬ遥か彼方まで細く延びていました。

別れ際になっても、なお残る津軽三味線の響き。いつもの通り津軽三味線会館へ。そしてそこで聞いたショッキングお話。
病で一年前のちょうど今頃、手術を受けその後も放射線治療を受け病と闘っていると言う女性三味線奏者。一昨年の春、同じこの場所でうっとりしながら聴いたあの彼女だったのです。

『伊達や酔狂じゃない、津軽三味線に命をかけている』
少しやつれた様にも見えた彼女に、そんな気迫を感じました。

帰りの津軽鉄道で見たトレインアテンダント  若くて、美人で、親切で笑顔が素敵でした。
津軽鉄道は六年振りの乗車でしたので、このトレインアテンダントの歓迎は初めて。
津軽鉄道の楽しみが又一つ増えました。

五所川原駅を後にしたのは、午後四時過ぎ。
津軽平野の白い世界は薄暮の中で、より一層美しさと悲しさを増しているようでした。
五能線の列車のドア付近に立ったまま、津軽平野の雪景を脳裏に焼き付けていました。
どこでも見られる雪景色じゃないんです。津軽、ここでしか見られない私にとっての絶景です。

冬の津軽に見たもの――薄暮と寒さの中で一層際立つ雪景色。そして人恋しさ。


津軽平野に延びる鉄路   右後方には岩木山の遠景


金木駅に入る津軽鉄道ストーブ列車


金木町の津軽三味線会館

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