時には母のない子のように / カルメン・マキ
時には母のない子のように
だまって海をみつめていたい
時には母のない子のように
ひとりで旅に出てみたい
だけど心はすぐかわる
母のない子になったなら
だれにも愛を話せない
時には母のない子のように
長い手紙をかいてみたい
時には母のない子のように
大きな声で叫んでみたい
だけど心はすぐかわる
母のない子になったなら
だれにも愛を話せない
作詞 / 寺山修司
作曲 / 田中未知
1969
■ 昭和譜心 ■
暗く
悲しい環境
楽しい歌はその環境を
一時的に明るくできるかもしれないけど
根本的には誰も、そして何も変わらないことに気づく
不安のない人は思いのまま生きればいい
不安が覆い被さっている人は
素直に、ありのまま
生きれば
いい
第五大成丸
これが寺山修司さんの世界なのでしょうか ・・・
母親のはつさんとの関わり方や寺山氏自身の置かれていた環境の中で、
何か正反対の生き方や行動に憧れていたのではないかと私は思います。
そうした想いを詩の中で比喩的に表現して、“旅してる” のでは
ないでしょうか ・・・ 。( もちろん、私の勝手な想像ですが ・・・ )
ちなみに、
あの 「あしたのジョー」 も寺山氏の作詞なんですねぇ ・・・ 。
よく覚えています。
子供だったから歌詞の意味もわからずに口ずさんでいました。
今聴くとちょっと痛い、苦しいという感じですね。
絶望感が押し寄せてきます。
この歌の主人公って人を愛せるのかな?
愛を話せないという歌詞ですが、人と関わる行為は長い手紙を書いてみたいというところだけです。
愛を話せない、ではなくて人を愛せないんじゃ・・・。