3年ぶりのお祭りで燥ぐ子供たち(小林一茶の句)/(9月9日iPhone写)
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【雪とけて村いっぱいの子どもかな】小林一茶
小林一茶の有名な句(雪の降る信州は小林一茶のふるさと)
【季語:雪どけ(季節は春)】
【解釈】長い冬が終わり雪がとけて、家に籠っていた子供達が一斉に外へ出てきて、村は子供達でいっぱいだ。
神輿を待っている時、傍の男性が「このごろ、あまり子供を見たことがなかったけど~こんなにいっぱいいたんだぁ」と呟いていた。
確かに!子供達が何人も駆け回ったり、昨夜お祭りの屋台で買って貰ったらしい刀などを持って踊りやお芝居などもしていた。
そういえば、私もこんな風景は近ごろ見たことがなかった。
コロナ禍での長い家籠りは、この一茶の句の(雪)を(コロナ)に置き換えてもいいようだと思った。
お土産やさんで聞いた話では、このお祭りもコロナ禍になって以来、3年ぶりだという。
今回は縮小や変更があって開催されたこの祭り、花火大会も開催するにあたって、意見が二分したらしい。
早く元通りの祭りに戻って欲しい、早くコロナ禍から解き放たれた日がくればと思う。
いったん宿に戻り昼食を済ませ、2:30頃、祭りを見るために坂を下って御神輿の通る道に向かった。
道祖神の祠
毎年1月13日~15日に豊作祈願や厄払いなどの【道祖神祭り(国の無形民俗文化財)】があるらしい。
外湯【大湯】の前もお祭りらしい雰囲気
【御神輿】いったん坂道を下り、また登ったところに用意されていた。
神輿の後ろにあった【猿田彦尊の舞】の衣装
御神輿の後ろの建物は【おぼろ月夜の館・斑山文庫】
まだ神輿は出そうも無いので【おぼろ月夜の館】へ入って見ることにした。入館券は300円
庭に、国文学者【高野辰之博士】の銅像と童謡【春が来た】の詩碑があった。
この館は「高野辰之博士」の記念館だった。
館内の様子※パンフレットより
博士が作詞した文部省唱歌の世界をイメージしたステンドグラス※パンフレットより
DVDが上映されていたので椅子にすわり見させてもらった。
子どものころから知っている懐かしい歌ばかり。
どの詩も、「背景はここ、信州の山や里なんだ」「なるほどぉー」と、ふたりとも納得したのだった。
※高野辰之博士は1876年長野県水内群永江村(現中野市)に生まれ、1947年(昭和22年)野沢温泉村対雲山荘で永眠する。
おぼろ月夜の館を出ると、まだ神輿は出発していなかった。
でも見物客はだんだんと増えて来ているようで、密を避け遠巻きに見物することにし、坂を下り通りに出た。
遠巻きに見た御神輿(ズームなので少しボケてしまった)
祭りはそこそこの賑わいで、嬉しかったけれど、コロナのせいで本来の祭りが、まだ心底味わえないのが残念だった。
その後、流石に疲れたので【Haus ST.Anton】というお店でコーヒーを飲み、宿へと帰った。(5:00頃)
宿に帰りフロントに鍵を受け取りに行くと「お帰りなさいませ」と迎えたくれた。
そういえば祭りに行くときも「行ってらしゃいませ」と送り出してくれた。
その言葉に、同じ宿に二泊することはあまりない私は「二泊するっていいなぁ~」となんだか嬉しくなった。
その日は、二日続いて1万歩以上歩いたせいか、いろいろと見て回り疲れていたのか、前日と同じく夕食後、温泉に入り、すぐ就寝へ…
「疲れたけれど、いい日だったね…」
「あしたはゴンドラに乗りに行くんだね…」
「何十年振りだろうか?ゴンドラ・・・」
「あした晴れるといいね!」
ふたり旅~善光寺・野沢温泉(9)へ続く・・・