IT'S NOW OR NEVER 

こどもと、ねこと、その親の日常雑事。
さて、初の海外暮らし、
どうなることやら。

タスマニア旅行3日目

2012-01-04 07:46:12 | 日記
今日の目的地はポートアーサー。

タスマニアは島の約37%が国立公園という風光明媚な美しい島ですが、
その過去には暗い歴史もあったわけで。
もともとは監獄島だったのです。

準世界遺産に登録されているというその流刑地跡のひとつが、
ポートアーサーです。

その前にホバートのそばにある1800年ごろに建てられた
囚人礼拝堂、裁判所、牢獄に行くことにしました。
ガイドツアーが10時からあり、たまたまちょうどいい時間について
案内していただきました。
1時間半くらいかかると聞いて、最初は
自分たちで回ってはいけない?と聞いたのですが
「広いからとても無理よ」と断られてしまったのです。

だって、この建物の中でしょ?広いったって・・・と思って
中に入ったらびっくり。

案内のおばちゃんが大きな鍵束を持っていて
裁判所、礼拝堂、牢屋、と回る度に、古くて重いドアを開けてゆくのです。



独房です。

狭い階段を下りていくと狭い独房がいくつもあって
地下なので明かりもなかった当時
囚人は独房内で
バケツが2つ渡されるのみだとか。
そのうちの1つはトイレで、もう1つが飲み水。
ラグもなく、硬い床で体を伸ばすスペースもなく過ごしたのだとか。
もっとも狭い独房では天井も低く、立つこともできなかったようです。

裁判所の中には囚人たちが地下から上がってくる通路があり、
その狭い暗い通路の石の床には
順番を待つ囚人たちが寒くて足を床に擦りながら待っていたという印が
石の床を削って跡となって残っていました。

そして、



首つり台もありました。
あまり多くの人が死刑に処されたわけではないようですが
それでもここで実際に執行されたというところに立って、
床を落とすレバーを引くことができるなんて
何とも言い難い経験でした。
(床は固定されていてもう開きませんが、レバーは当時のままだそうです)

ここから案内のおばちゃんが
「さぁ、クイズよ。ちゃんと入口まで戻れるかしら?」
というので、子どもたちは放された犬のごとく駆け出していき、
私たちがのろのろと道をたどっていたらどうやら遅かったらしく
探しに来られてしまいました。

暗い中から、陽光さんさんの外に出られてホッとしました。
言い忘れましたが、この日からタスマニアは通常の気温に戻ったようで
(つまり最高気温が20度前後)日差しはきつくて痛いのに
風はひんやりしていました。

1時間ちょっとのドライブでポートアーサーに。
さすがにたくさんの観光客がいます。



広い敷地の中に、囚人たちが建てた教会や、官舎、もちろん牢獄跡などが残っていて
こんなきれいなところなのに、200年前は陰鬱なところだったのだろうなと
想像が難しいくらいでした。
入場チケットには、ハーバークルーズが含まれており、
船で海から流刑地を眺めることもできました。



監獄だらけ、そして、案内のツアーの英語漬けで
少々疲れました(笑)

さて、宿を探しに行ったらこれがないんですね。
この周りにはあまり。
仕方ないので昨日の宿にもう一度電話をして
泊まることにしました。

ずっとシーフードだったので、今夜は
「タスマニアビーフ!」



ムスコは500グラム完食。うぇぇ。