ブダペストではオペラ劇場の見学ツアーに参加しました。この劇場は1884年に建てられたオーストリア=ハンガリー帝国(二重帝国)時代の遺産と言われています。ウイーン国立歌劇場より規模は小さいものの、その館内は金箔で装飾がなされ贅の限りをつくした建物です。またこの劇場のあるアンドラーシ大通りが良いですね。実に美しい並木道です。日本でいえば銀座通り、その下を歴史のある地下鉄が走っています。
写真は劇場の中、貴賓席のものです。オーストリア皇帝フランツ=ヨーゼフ1世の皇后エリザベートは、美貌と抜群のスタイルで知られ、心安らぐ地としてハンガリーを愛し、ハンガリーの自治権獲得にも陰ながら力を貸したことから、シシイの愛称で親しまれました。そのエリザベートが頻繁に訪れ、感激した場所がこの貴賓席。いまでも大統領しか利用できないとのことです。
劇場の見学ツアーは日本語を勉強しているたぶん地元の大学生?が案内してくれました。まだたどたどしい日本語ですが、自分の国のレガシイを一生懸命に伝える姿勢に好感が持てました。このガイドは日本語だけでなく、英語、フランス語、ドイツ語などを勉強している学生が担当しており、日本でも是非取り入れたらいい仕組みだと思いました。
そしてなによりもこの国の人々は節度があるように感じました。走っている自動車も汚れていず、綺麗ですし、しっかり道を譲ります。社会主義の時代が長く続き、変にスレていないのかもしれません。