人生悠遊

写真付きで旅の記録、古都鎌倉の案内などを、周りの人の迷惑にならないように紹介していきます。

中欧4ケ国の旅 ーーハンガリー国立歌劇場ーー

2017-12-31 16:25:07 | 旅行

ブダペストではオペラ劇場の見学ツアーに参加しました。この劇場は1884年に建てられたオーストリア=ハンガリー帝国(二重帝国)時代の遺産と言われています。ウイーン国立歌劇場より規模は小さいものの、その館内は金箔で装飾がなされ贅の限りをつくした建物です。またこの劇場のあるアンドラーシ大通りが良いですね。実に美しい並木道です。日本でいえば銀座通り、その下を歴史のある地下鉄が走っています。

写真は劇場の中、貴賓席のものです。オーストリア皇帝フランツ=ヨーゼフ1世の皇后エリザベートは、美貌と抜群のスタイルで知られ、心安らぐ地としてハンガリーを愛し、ハンガリーの自治権獲得にも陰ながら力を貸したことから、シシイの愛称で親しまれました。そのエリザベートが頻繁に訪れ、感激した場所がこの貴賓席。いまでも大統領しか利用できないとのことです。

劇場の見学ツアーは日本語を勉強しているたぶん地元の大学生?が案内してくれました。まだたどたどしい日本語ですが、自分の国のレガシイを一生懸命に伝える姿勢に好感が持てました。このガイドは日本語だけでなく、英語、フランス語、ドイツ語などを勉強している学生が担当しており、日本でも是非取り入れたらいい仕組みだと思いました。

そしてなによりもこの国の人々は節度があるように感じました。走っている自動車も汚れていず、綺麗ですし、しっかり道を譲ります。社会主義の時代が長く続き、変にスレていないのかもしれません。

 

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中欧4ケ国の旅 ーー王宮の丘からのドナウ川ーー

2017-12-31 15:22:25 | 旅行

ブダペストの観光スポットの一つ、王宮の丘。マーチャーシュ教会、三位一体広場、漁夫の砦もなど見どころ満載。たぶんここからのドナウ川の風景が一番でしょうね。まさに「美しき青きドナウ」の流れです。写真は漁夫の砦からみたドナウ川と対岸の国会議事堂。漁夫の砦は1896年に建国1000年のモニュメントとして建設が始まり1905年に完成した建物。国会議事堂も1902年に完成したもの。何れもそんなに古くはないが世界遺産の歴史建造物にとけこんでいる姿がありがたい。

ところでオーストリアの女帝マリア・テレジアはハンガリー女王になった1741年にハンガリ―での戴冠式に臨んでいます。その当時のハンガリーの首都はブダペストではなく、プレスブルク。現在のスロバキアのブラティスラバでドナウ川を国境沿いに遡った上流になります。その先はすぐにウイーン。オーストリアの首都です。マリア・テレジアにとって数時間の船旅でした。このハンガリーの騎兵はマリア・テレジアにとって大事な戦力だったようで、ハンガリーの農園領主の協力を得るために、テレジア自ら乗馬の訓練を受けたとも言われています。

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中欧4ケ国の旅 ーーブダペストの朝ーー

2017-12-31 11:32:02 | 旅行

9月13日(水)。旅行2日目の朝はホテルの窓からの素晴らしい風景に唖然。ドナウ川対岸の朝日に染まる王宮とくさり橋の絶景。今回の旅行で「美しき青きドナウの流れ」をじっくり見られたのはこのブタペストだけ。ウイーンでは運河の眺めはあっても本流の流れは見ることはできませんでした。

さてこのハンガリーという国。マジャール人の王国として建国され、13世紀にはモンゴルが侵入しましたが、15世紀のマーチャーシュ1世の時に最盛期となりました。その後、オスマン帝国、ついで1699年からはハプスブルグ家のオーストリアに支配され、第二次大戦後の1949年からは社会主義国ハンガリー人民共和国。現在は民主化が進められ、ハンガリー共和国として2004年にはEUにも加盟しています。ヨーロッパとアジア、キリストとイスラム、米ソ対立の狭間で、長い間歴史に翻弄されてきた国家です。

昨日着いてから、そして今朝目覚め、まずドナウ川両岸に建ち聳える歴史的建造物を見て、その美しさに驚きました。ガイドの説明では何度も戦争で壊されても、元のように復元し現在のカタチがあるとのこと。ハンガリーはヨーロッパのなかでも小さな国です。その国の人たちが、過去の遺産を未来に残そうとする姿は素晴らしいですね。もっと観て知りたくなる国の一つです。

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中欧4ケ国の旅 ーー序章ーー

2017-12-31 09:49:24 | 旅行

もう2017年も終わろうとしていますが、遡ること3か月前の9月12日(火)に成田を出発し、中欧4ヶ国の旅に出かけました。何をいまさらと思われるかもしれませんが、旅行記を書こうとしますと、イタリアとかの有名な観光地ならともかく、馴染みのない国の場合は行った国の歴史とかを勉強しなければならず、結構エネルギーを使います。そんなこんなで帰国してから3か月も経ってしまいました。

今回の航空会社はJAL。JAL413便でヘルシンキまで、トランジット後フィンランド航空のAY755でブダペストまでの旅となります。やはりナショナルフラッグの航空会社は良いですね。機材はボーイング787の最新鋭機。機内食、機内エンターテインメントで見る映画も豊富で11時間の飛行も退屈しないで過ごせました。何よりも母国語で済むのがストレスがなく一番です。トランジットも面倒かと思いましたが、フィンランド土産などを探していたら時間はすぐに過ぎてしまいます。これが旅行の楽しみでしょうね。ムーミンの小物をもとめました。

ヘルシンキ空港から最初の宿泊地ブダペストまでは2時間半くらいの飛行時間。ずーっと雲の上で下の景色は見えませんでしたが、揺れることもなく快適に目的地に到着しました。ブタペストのホテルはSOFITEL。ドナウ川に面し、対岸の王宮が望める最高のロケーションのホテルでした。

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鎌倉を知る ーー 長寿寺の贔屓 ーー

2017-12-24 09:23:42 | 日記

年明けからの鎌倉ガイドのために、市内の「鶴亀」「松竹梅」等のめでたい物を探してまわっていますが、長寿寺でそれらしき写真の石柱を見つけました。さて質問です。この石碑を背負った一見「亀」のような造形物はなんでしょうか?

実はこれは亀ではありません。「贔屓(ひき・びし)」という中国の伝説上の生物で龍が生んだ九頭の神獣「竜生九子」のひとつ。この「贔屓」という龍の子は、重きを背負うことを好むということで、中国では古来より石柱や石碑の土台の装飾に用いられました。日本ではあまり見かけませんが、ここ長寿寺の贔屓は「仏頂尊勝陀羅尼」と書かれた石柱を背負っています。

また「贔屓の引き倒し」という言葉がありますが、これは柱の土台である「贔屓」を引っぱると柱が倒れる、ある人を贔屓しすぎると、かえってその人を不利にし、その人のためにならないという意味です。どうも贔屓という語句の方が日本人には馴染みがあります。贔屓(旧字は贔屭)という2文字のなかに、財貨を表す「貝」の文字が三つ(旧字は六つ)ある、非常にありがたい語句だったからと思われます。そう考えると、亀と同じようにめでたい物に間違いありません。

さて問題をもう一つ。この「贔屓」は鎌倉にまだあります。どこにあるでしょうか?ヒントは、源頼朝の墓の近く、鎌倉幕府の基礎固めに貢献した人物の墓にあります。その墓は階段を登った山の中腹にありますので、探してみてください。

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