人生悠遊

写真付きで旅の記録、古都鎌倉の案内などを、周りの人の迷惑にならないように紹介していきます。

帯状疱疹ワクチンを接種しました

2022-04-29 11:27:17 | 日記

何時だったか正確には忘れましたが、5~6年前に帯状疱疹を発症しひどい目にあいました。額からから左目にかけて罹患したのですが、医者からは最悪失明もあると脅されたものです。幸い失明はしませんでしたが、いまだに左目から額、頭皮あたりの神経には違和感があります。この帯状疱疹は水疱瘡のウイルスが加齢やストレスがたまると、待ってましたとばかり悪さをするもので、完治はなく、何時再び発症してもおかしくない病気です。そしてこのコロナ禍でストレスがたまり罹患する人が増えているとネットニュースに出ていました。

私ものんびり老後をストレスのない状態で過ごせれば良かったのですが、昨年からあるボランティア団体の理事の仕事を仰せつかりました。これは順番で回ってくるもので致し方なく引き受けましたが、この仕事が予想に反しストレスとなっています。まだ1年任期を残していますので、このままではまた帯状疱疹を発症する可能性があります。今度は体のどこに出て来るか分かりませんが、正直二度と罹りたくない病気です。そんな時、テレビで帯状疱疹ワクチンのCMが流れていました。それでかかりつけの先生に相談してみました。

このワクチンは2回打つ必要があり、1回25,000円、それも保険外だと言われました。かなり高額で打つのに躊躇します。ただ先生も接種済で2回打っておけば一生罹らないし、あの痛さを考えれば迷う必要はないと強く勧められました。とは言っても結構な値段なので、以前かかっていた東京の診療所にも聞きましたが、ほぼ同じ金額でした。また知り合いの人は6,000円位だと言っていたことから、値段の差を先生に聞いてみました。どちらも同じ製薬会社のワクチンですが、どうもワクチンが対応するウイルスの種数に違いあるようです。今回打ったワクチンは十数種に対応できるとのこと。そこまで言われれたら迷う必要もなく、昨日1回目の筋肉注射をしました。1日経ちましたが、まだ打った場所に痛みがある程度で、発熱などはしませんでした。

1回帯状疱疹にかかれば免疫ができ二度と罹らないと思っているかと思いますが、このウイルスは体のどこかに隠れているだけの相当のワルです。いつ発症してもおかしくないので、このブログを参考していただければ幸いです。

 

 

 

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鎌倉を知る --不要不急を語る二人--

2022-04-25 20:33:27 | 日記

このコロナ禍において鎌倉に住む二人の知識人が「不要不急」について語っています。まず円覚寺の横田南嶺管長は『不要 不急 苦境と向き合う仏教の智慧』(新潮新書 2021年7月発行)。養老孟司氏は『ヒトの壁』(新潮新書 同年12月発行)。このお二方はそれぞれの分野で多忙な人です。とても「不要不急」の四文字に心を悩ます人たちとは思えません。

さて広辞苑では、「不要不急」を「不要=(明治期になって造られた語)必要でないこと。いらないこと。」「不急=急を要しないこと。さし当たって用のないこと。」と説明しています。こうしてみると、「不要不急」という四字熟語は近世になってからの造語で、古来中国で用いられたとか、禅語にあった言葉ではないようです。コロナ禍の緊急事態宣言下で、政府から「不要不急」の外出は控えて下さいとか、飲食を伴う会合、スポーツ、コンサート、観劇や観光など「不要不急」の催しは自粛して下さいと言われたことから、注目を浴びる言葉になりました。多くの人が自分の仕事や存在そのものが「不要不急」ではないかと疑念をもったわけです。特に私のような高齢者は生きていること自体が不要不急かと考えたりしました。

横田管長も「不要不急」な我が人生と言っていますし、養老先生も解剖学そのものが不要不急の学問かと思われていると述べています。また横田管長は続けて、古人が『仏法は障子の引き手峰の松火打袋にうぐいすの声』と歌っているように、世の中に無用なものなどないのだ。用材として使われない峰の松だって道案内の役にたっているし、「有の利を為すは無の用を為すため」ということもある。円覚寺の門前にいる猫だってお寺には無用なものであるが、猫がいれば心が和むと、語っています。同じように、養老先生は「たかがネコ、されどネコ」と、飼い猫「まる」の存在の大きさを話しています。人生の大家の二人に愛される猫。実に不可思議な動物ですね。実は巻頭の写真は円覚寺の門前にいる名前のない猫の姿です。偶然にもコロナ禍が始まる直前に撮りました。

鎌倉で観光ボランティアの仕事をしていますが、「不要不急」の仕事ということで、コロナ禍の間ほとんど開店休業状態でした。せっかく定年後の楽しみを見つけたのに寂しい限りです。中国の都市封鎖は極端ですが、日本の「不要不急」の自粛もそろそろ良いかなと思うようになってきました。

 

 

 

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ドライブ・マイ・カーを観る

2022-04-22 17:17:22 | 日記

このブログではすでに「ドライブ・マイ・カー」の広島ロケ地めぐりを紹介しましたが、やっと映画も鑑賞することができました。上映時間は3時間。普通は2時間弱なのでそんな長い映画を飽きることなく見れるか、トイレは大丈夫か、など少し身構えました。結果は3時間はあっという間、さすがアカデミー賞国際長編映画賞を取っただけのことはありました。美しい映像と紡がれる日本語・韓国語・中国の一言一言、そして手話での表現、役者の表情、登場するクルマ、赤色のサーブのエンジン音までが演じているように感じられました。

この場であらすじを解説するつもりはありませんが、濱口竜介監督が表現したかったテーマは何だったのか?映画鑑賞後にそんな気持ちになることは滅多にないのですが、考えてしまいました。原作は村上春樹さんの短編集『女のいない男たち』に収録されている「ドライブ・マイ・カー」、「シェエラザード」など。村上春樹さんの小説など読んだことはないのですが、これは短編集ということで早速読んでみました。原作に忠実な部分とそうでないところ。これがこの映画の脚本の妙だと思いますが、そんな比較をしながら映画を見たのも初めてです。主人公の家福の西島秀俊、女性ドライバーの三浦透子、高槻役の岡田将生らのキャスティングもさすがです。妻役霧島れいかは「シェエラザード」の主婦とはイメージが違い過ぎますが、語る物語は原作の通りです。

私は映画の魅力の一つは音楽かと思っていますが、この映画ではクルマのカセットテープから流れてくるのは台詞のみ。SEXの最中のやつ目ウナギの物語も嫌な感じがしません。そし何よりもサーブ900がいいですね。原作は黄色ですが映画は赤色。存在感があります。映画にあうクルマは知っている限りでは、カブトムシのフォルクスワーゲン、ミニクーパーです。どちらも乗っていましたが、今でもマニュアル車独特のエンジン音は忘れられません。そして手話だけで演じる韓国人俳優、途中とエンディングに登場する犬。すべて監督のこだわりでしょうか。久しぶりに出会った素晴らしい映画でした。

 

 

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鎌倉を知る --観音様とお地蔵様と阿弥陀様を語る--

2022-04-18 16:48:17 | 日記

4月14日(木)に久しぶりに鎌倉の長谷寺と高徳院でお客様を案内(ガイド)しました。全国から募集したらしく殆ど女性の方で、年齢も70歳から80歳位です。どんな話をしたら興味をもっていただけるか?まず今やっている大河ドラマ『鎌倉殿と13人』をどの位の人が視聴しているか聞いてみました。案内した9人中2~3人程度。大半の人は観ていない数字です。こんな時に源頼朝とか北条義時や承久の乱で武家政権が確立したなどと言ってもほぼ興味を示さないですね。この年齢の人たちは戦後生まれで戦後の貧ししさは知っていますが、戦争の悲惨さは経験していません。子育ても済み、心配事は健康に老後を過ごせるか?平穏に死を迎えることができるか?ということでしょう。

長谷寺の十一面観音立像の前で観音様の御利益、地蔵堂でお地蔵様の功徳、阿弥陀様が極楽に導いてくださるという説明しましたら、熱心に聞いていただけました。やはり皆様、心の奥底にいろいろな心配事を抱えておられ、救いとか、すがるものを求めておられると感じました。お地蔵様を信仰されている方は、鎌倉武士たちが地蔵に救いを求めた話をしますと、喜んでおられました。まして前日に建長寺ご本尊の地蔵菩薩を拝観したばかりなのでなおさらです。自分が信ずるものが正しいと再確認されたようです。現代人なかには宗教というものは押し付けがましく、胡散臭く思う人ともいますが、一人なったときに信ずべき拠り所が必要かもしれません。この間亡くなった瀬戸内寂聴さんのドキュメンタリー番組を見ましたが、その思いを一層強く思いました。雲間から見える月のように心がはれるといいですね。

 

 

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鎌倉を知る --段葛物語--

2022-04-10 19:15:28 | 日記

写真は4月9日に写した段葛の桜です。正面は鶴岡八幡宮。段葛は何度も修復を繰り返していますが、今のは平成28年(2016年)3月30日に竣工したもです。早いもので新に桜が植えられてから6年が経ちました。植えられた当時から比べますと背たけが高くなり、幹も太くなっていますし、なんといっても桜の回廊が見違えるようになりました。行き交う鶴岡八幡宮の参詣客も増え、鎌倉の観光名所の地位を確かなものにしました。6年前にも書いたかもしれませんが、思い切ったインフラ整備は将来の財産となります。この500mの桜並木は鎌倉はもちろん、神奈川県内でもベストテンに入る桜の名所になりました。鶴岡八幡宮の先見性には脱帽です。鶴岡文華館も、源氏池の桜も、修復された若宮も、かなりの投資ですが、たぶん近いうちにしっかりと元をとることと思います。

さてこの段葛の過去に遡ってみましょう。まず寿永元年(1182年)若宮大路が開通しました。これは源頼朝が妻政子の安産祈願に造らせたものです。当初から若宮大路の中心に参道が整備されており、江戸時代末までその姿をとどめています。今のように桜が植えられるようになったのは、大正2年(1913年)で158本桜の木の植樹が国から許可されました。鶴岡八幡宮境内の編入地になったのは大正6年(1917年)です。桜の段葛の改修が竣工したのは大正7年(1918年)。その後、昭和36年(1961年)には土手の両側に玉石の壁面を築きました。これは土が雨に流れないようにするためかと思われます、そして平成28年(2016年)に全面改修され、現在の姿になりました。

桜の木の寿命は50年から60年と言われています。段葛の桜は1913年、1961年、2016年と、ほぼ110年の間に3回植樹されていますので、樹勢が衰えてきた都度に整備されてきました。次の改修までは生きてはいませんが、2016年の改修をまじかに見れただけでも幸運でした。

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