流行するのは新型インフルエンザA/H1N1がほとんど(全部ではない)の現在、インフルエンザワクチンの組み合わせから、来期の南半球用ワクチンから従来のA型を削除しても良いのではないか? とのWHO専門家の勧告がありますが、議論もあります。
- H3N2型の推移をさらに観察してゆかねばならない。歴史に学べば、スペイン~のH1N1はアジア~の出現にともないH2N2にとって代わられ、香港~の出現は、H3N2がとって代わった。 しかし、過去の歴史どおりになるとは限らない。
- これから北半球の流行の中でH3N2の影響がいかほどになるのか誰もわからない。
- 新型インフルA/H1N1の流行により、季節性ウイルスが駆逐されるとしたら、まず季節性H1N1であろう。新型A/H1N1に、H3N2まで駆逐する力(”muscle”と面白い表現)があるかはわからない。
- 来期南半球用ワクチンとして、新型H1N1,H3N2,B型を勧告しているが、しかし、これら3つを(現行季節性ワクチンがH3N2,季節性H1N1,B型を1本のバイアルにまとめているように)まとめるべきかどうかは勧告を出しておらず、別のグループの議論にゆだねている(SAGE)。
- 1本のワクチンに複数種入っているのは(現行のものでも)煩雑。A型1種、B型1種になればシンプルに。
これから、議論の行方が注目されます。
外野的に思いつくこと、現行の季節性ワクチンに新型H1N1もついでに入れてみたら・・・というのは、やはり無理なようです。
ソースはcanadian press↓
http://www.google.com/hostednews/canadianpress/article/ALeqM5j2bwWiOdklogwHpPl6C2wfEUVowQ
WHO experts say it's safe to drop old H1N1 strain from seasonal flu shots