新型インフルエンザ・ウォッチング日記~渡航医学のブログ~

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新型コロナウイルスが尿中から見つかった事実が意味すること

2020-02-23 11:50:00 | 新型コロナウイルス/COVID-19/SARS-CoV-2/武漢肺炎

COVID-19 が尿中に検出。その意味について鐘南山氏らの見解。

  • 便中から見つかったこととあわせて、中国の下水システムに試練となる。病院内にて取り扱いを誤れば、エアロゾル感染など介して感染拡大要因にもなりうる。
  • しかし、街中が、各家庭が、トイレを大量の消毒薬でもって消毒する必要はない。大量の消毒薬の使用は、長期的には環境破壊の影響につながるであろう。
  • 尿中にウイルスが見つかった意味は、ウイルスが血流に乗って多臓器に運ばれる可能性があることにある。(管理人注:血液循環のなかで、大動脈から腎臓へ分岐する血管を経て、腎臓に流れた血液から不要物がろ過され、尿の一部となる。したがって、尿中にウイルスが見つかったということは、血液中にウイルスが入っていたことを意味する)
  • 血流に乗ってウイルスが運ばれるということであれば、ウイルスがさまざまな臓器に直接届き、たとえば腎臓や心臓にも障害を来しうる。

新型コロナウイルスのウイルス血症。免疫力の低下した高リスク群にとって、多臓器不全から不幸な転帰になるメカニズムもひとつ明らかになったわけで、高齢者や慢性疾患をもった人を守らなければならない意味も一般にわかりやすく提示できることになります。

願わくば、この報告が独り歩きして、日本中のドラッグストアからトイレ用洗剤が姿を消す・・・なんてことにならないことを願っています。

https://www.globaltimes.cn/content/1180418.shtml

【追記】

https://www.globaltimes.cn/content/1180418.shtml

 


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