新型インフルエンザ・ウォッチング日記~渡航医学のブログ~

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タミフル濫用してもさほど耐性生じないのかも(NZ)

2012-09-09 08:28:21 | インフルエンザ:基礎知識/新知見

タミフル耐性。悩ましい問題です。耐性が生じるから確信例以外処方すべからず、いやいや、重症化リスク群だけは、いやいや積極的に・・・といろいろ論争を経てきましたが、いずれの論も背景に、「タミフル耐性」の文字が頭の片隅にあってのことでした。

 しかし、タミフルをOTCで処方箋なしで自由に買えるようにしたニュ-ジ-ランドで5年経ってもさほどの事になっていなかったと報告。

  • NZでは2007年に世界で初めて、タミフルをOTC化して処方箋なしで購入できるようにした。それから5年経過。
  • 2008年から2011年までに分離されたインフルウイルスと、2005年から2011年までのワクチン接種を検討。
  • 結果、耐性発生率は、有意差無しと判明。また、ワクチン接種率にも大きな変化なし
  • 薬局70カ所調査では、タミフルを処方箋なしOTCとして販売したのが2009年2010年で11%。

これまで思い切り構えていたものが、な~んだそうだったんじゃん となりそうな話ですね。とはいえ、タミフル原料シキミ産は限られた資源であり、濫用してはいけない事に変わりありません。OTC化して問題起こらないのはNZのある程度成熟した国民性という要素もあるのでしょう。

ソ-スは↓
http://jac.oxfordjournals.org/content/early/2012/09/04/jac.dks337.short

ソ-スは↓
http://jac.oxfordjournals.org/content/early/2012/09/04/jac.dks337.short


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