エボラ出血熱、ギニアの犠牲者数を数えなおしたら、これまでの公表値の半分だった。ひどいのになると一人の犠牲者が3回カウントされていた・・・と報道。
- ギニアのエボラ出血熱犠牲者。当初4/17に発表されていた122例から、61例に訂正された。
- これは現場の混乱によるもので、中には同一人物を3回カウントされたケースさえあった。
- 経済的混乱も、セネガルはギニアとの国境閉鎖し、コートジボアールはギニアとリベリアからのバスを締め出した。リオの鉱山会社Val社は、海外籍社員を召喚した。
- 感染拡大の勢いは抑えられつつも、なお注意必要。
感染症流行がいかに現場に混乱をおよぼすかの好例です。災害時はこういうものだとの理解が必要です。韓国客船事故でも、数字が二転三転すると非難されていますが、本来批難するものではないと思います(注:今回紹介した記事は批難のニュアンスは入っていない)。
災害の混乱時において、得られた情報はどんどん発信する。ちぎっては投げ式にどんどん発信する。「あとで全体がわかってから、突っ込まれないキチンとしたものを出せばよい」と考えて情報を出さないというのは×です。情報が何も出てこない、情報だすべき人がダンマリを決め込んでいる、(JRの駅みたいに)バカみたいに同じことばかり繰り返してる・・・というのは、流言や社会不安を掻き立てるモトです(オルポートとポストマンの法則。流言の量は重要さとあいまいさの積に比例する。あいまいさが増えると流言が増える)。
日本のエリートたちが、ギニアや韓国の例をみて、「ほらみろ、民は混乱するのだ。情報はヘタに出さずに握っておくのがやっぱり正解だ」と勘違いしないよう、ここは叩くべきではありません。韓国、(ただし情報発信に限り。船員の行動は別,あれには義憤)あれで良い、ギニアこれで良い。まずはわかってる情報出して、あとで訂正するのはこれで正解。
ソースはBloomberg
http://mobile.businessweek.com/news/2014-04-19/guinea-halves-ebola-toll-after-some-deaths-captured-three-times
Guinea Halves Ebola Toll After Some Deaths Captured Three Times