新型インフルエンザ・ウォッチング日記~渡航医学のブログ~

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意図的に病院を攻撃して「病気」を武器として活用するという哀しい戦術・・・嗚呼シリア・イエメン

2017-07-08 10:25:41 | 渡航医学関連

戦争。その新たなトレンドに「病院の意図的攻撃」があります。

従来から、病院船を攻撃したり、たまたま病院に爆弾が当たってしまったということはありました。しかし、シリアでは、イエメンでも、意図的に医療施設を攻撃するという新たなトレンドが。

それまで以前は無かった新トレンドが現れる話として、ユーゴ紛争の”レイプ”があり、衝撃を与えました。そして、シリア・イエメンでは「医療施設を攻撃して公衆衛生を破壊すること」が武器として作用しています。シリアでは2011年来、医療施設の攻撃が477回。

結果、イエメンのコレラ流行が、シリア・イエメンで麻疹やポリオが。医療従事者の犠牲は820名。何千人もの病人から治療の機会を奪った。イエメンでは毎日5000例のコレラ、累計20万例、犠牲1300例..

イエメンのコレラは徐々に合理的注目を集めつつありますが(先日も日本語報道を目にした)、その背景には戦争による医療機関の破壊があります。忘れてはならない現実。

(画像は管理人がコンゴで撮影した検査室。内戦クーデターで国名まで変わっちゃった(ザイール→コンゴ)頃の撮影ですが、病院はこんな風になってしまうという例として)

 

https://www.statnews.com/2017/07/07/syria-yemen-cholera-polio-war/

Attacks in Syria and Yemen are turning disease into a weapon of war


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