T2本社には、前社長時代に「企画参事」というスタッフ職の組織がありました。
T2もこのあたりの経験が長いのですが・・・何をするかというと、社長の「こんなことをしたい」という思いをどうすれば実現出来るかと考えることと、反対に「こんなことをしてはどうか」と社長に提言するのが主な仕事です。所謂、「社長のブレーン」。戦国自体のお伽衆みたいなものです。
「思いつき」を実際の制度や事業にしていこうとすると、法制度や技術面で出来ないことが・・・その関連の仕事を日常的にやっているセクションの人たちは直感的に、或いは当たり前のこととして「そんなこと出来ないよ」とアイデアの芽を潰してしまうのが常。
部外の素人であるが故に思いつくアイデアを試す、出来るように制度を変える、技術を開発することにより、実現出来るように担当セクションの人たちに受け入れさせるのがT2の仕事でした。
人類社会はこのような発想で発展してきたのだと思います。
あったらいいなこんなもの・・・と言うやつです。
この観点から、今回の東日本大震災の初期対応について、T2なりに思うことを・・・。
◆原子力発電施設について
震災後首都圏の生活や経済に打撃を与えている計画停電を見るまでもなく、現代社会は電力により支えられているのはやむを得ないところです。揺れ、津波に加えて被災地の復旧活動を制約したのは、原子力発電施設の放射能の驚異であり、被災地周辺の電力供給量の不足です。
原子力発電施設は大量の水を必要とするモノであることから、臨海部に立地せざるを得ないことは分かりますが、フェールセーフ機能を、何故、十分被害が想定出来た地上に設置したのか。安全装置が津波にさらわれてしまったのが今回の原発騒ぎの元凶です。
今後は、発電施設、少なくとも二重三重の安全装置は地下に設置することが求められるのでは無いでしょうか。
また、高濃度の放射能や高温の環境での復旧活動・・・作業に取り組まれている方々の決死の覚悟に敬意を禁じ得ませんが・・・現在のロボット工学の技術水準を考えれば、遠隔操作による作業機械を作ることはそれほど難しいことではないと考えるのはT2だけではないと思うのですが・・・。
◆被害状況の把握について
被害状況や生存者がどこにいるか・・・今回の様な超広域災害の場合、交通手段の途絶が益々困難にしたことが、初期対応の遅れを招きました。
鳥瞰的に人の所在を把握する・・・衛星と体温検知により可能だったのではないのでしょうか。
また、徘徊老人の所在を把握するためのGPS機能付き携帯、人の体にマイクロチップなんてSFチックで嫌ですがこのようなことも有効な手段ではあると・・・。
◆救援部隊や救援物資の搬送について
陸路輸送を主体とした日本社会において、道路の復旧は現在も突貫作業で進んでいると思われますが・・・陸の孤島状態に寸断された救助活動のためには、まず起点となる仙台空港の機能回復・・・①建設部隊・機材の空輸・投下、②滑走路の復旧、③空港をハブとしたヘリでの周辺への人・モノの輸送。昔の空挺部隊の仕事です。
また、①艀の回航、②暫定桟橋の設置による港湾施設機能の復旧と海路による物資の搬入、人の搬出といった、「戦時の対応」が有効だったのでは・・・。
◆入れるのか、出すのか・・・
被災地から全国へ人が流出しています。
放射能への恐怖、生活物資の不足から当然の動きでしょう。
他方、T2の部下は応急仮設住宅の建設のために被災地へ向かいました。
でも、被災地に拠点を置く大手企業の工場も施設の破損や動力確保が困難となり操業は停止に近い状態。
人は働かねば生きていけません。今後、被災地での経済的復興を願うところですが・・・もし、各企業の復帰が無ければその地域の住宅ニーズは下がります。
住宅だけ作っても人は生活出来ません。
無理に、被災地に応急的な住宅を作ることだけに専念するのではなく、とりあえずは安全で生活環境の整った地域に人を動かすことを第1とすべきでは無いのでしょうか。
受け入れ側地域の仕事の創出や生活ケア、それらの財源手当など、全国的に課題を広げ、対策を難しくする可能性は高まりますが・・・
大量な人・モノの出し入れの為にも港湾施設の復旧は第1に着手すべきモノのひとつでは無かったのか・・・。
明日は父の一周忌の法要です・・・朝、空波でひとっ走りしてこよう・・・。
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T2の書くモチベーションとポイントも上がります。