後期シルバーの戯言

一寸した日常生活・身辺雑記と旅日記

湖東三山紅葉狩り

2012年12月08日 | 神社・仏閣巡り

11月28日湖東三山の紅葉を見に行って来た。湖東三山とは琵琶湖東側、名神高速道路、奏荘PA付近の高速道路沿いにある天台宗龍応山西明寺・松峰山金剛輪寺・釈迦山百済寺の三寺院である。何れも由緒ある名刹であるが、むしろ紅葉の方で知られている。十数年前訪れたが記憶が薄れていたので再度行ってみた。

1.西明寺
  本尊薬師如来開基は三修上人で、西国薬師四十九霊場第三十二番札所である。平安・鎌倉・室町時代には17の諸
  堂に 、300を数える僧坊があったそうだ。本堂は鎌倉時代の代表的な建造物で国宝の第1号に指定されている。本堂に
  通じる長い石段の参道の途中左側には名勝庭園「蓬莱庭(池泉鑑賞式)」のある本坊がある。境内には国宝の三重塔・重
  文の二天門がある。寺宝も数多く仏像・建造物等七っの重文がある。

  国宝三重塔は丁度塔内壁画が特別拝観(11月8日~30日)の時期で拝観出来た。塔の心柱は地表の礎石に立っていると
  思っていたが、此処には心柱が見えず、案内の人の説明によると4本の柱で支えられている心柱専用の2階に立っていると
  のことだ。この4本の柱(四天柱)の中に須弥壇があり本尊の大日如来が安置され、四天柱・須弥壇の天上・1層の廻りの壁、
  床板を除く全面に、菩薩像・仏具・花鳥文・法華経変装図が極彩色で描かれているというが、仏画の知識もないので説明に頷
  くだけだ。

  参道の両側・境内の紅葉は丁度見ごろで綺麗だった。又、手入れの行き届いた苔に覆われた庭園「蓬莱庭」は見事であった。
  又樹齢約250年といわれる天然記念物の不断桜が参道脇にあり、春・秋・冬に開花するといわれるている。秋の開花で小い 
  小梅の様な花がちらちら咲いていたが綺麗とは思えない、三季節に咲くので珍しいだけの様だ。  

2.金剛輪寺
  行基菩薩が開山したて寺で、後に延暦寺の慈覚大師が来山密教修法と西方阿弥陀仏の信仰を教化して天台の大寺となっ
  た。本堂は鎌倉時代の和様式の代表的な建造物として国宝に指定されている。他に重文に指定されている三重塔や二天門
  がある。生憎三重塔は屋根の葺き替え工事中で、全体が覆われており見れなかった。

  本堂には秘仏本尊観世音菩薩・前立本尊をはじめ阿弥陀如来像・十一面観音立像等の仏像が安置されている。其の多くが  
  重要文化財に指定されている。本尊は行基が一刀三礼で掘り進めたところ木肌から一筋の血が流れ落ちたため 、直ちに彫
  刀を折り粗彫りのまま本尊としてお祀りされたと言われており、後に「生身の観音」と呼ばれる様になったという。

  境内の紅葉は見ごろで本堂脇の「血染めの紅葉」は言い伝え(前述の彫刻のとき流れ出た血で染まった)の通り鮮やかに紅
  葉していた。参道脇の名勝庭園は「池泉回遊式庭園」で桃山・江戸初期・中期の三庭から名っているそうだが、綺麗な庭園で
  あった。

3.百済寺 
  聖徳太子の御願いにより百済(くだら/ひゃくさい)人の為に創建された古刹である。十一面観音を本尊とし、御堂は百済の「龍
  雲寺を模して創建された。、その後天台の寺院となり拡大され「湖東の小比叡山」と称された程の塔頭300坊余りの大寺院と
  なったが、信長の焼き討ちに遭い焼失した。その後本堂・仁王門・山門等が再建された。

  本坊の喜見院の庭園は別称「天下遠望の名園」で山上願望の見事な庭園である。この庭園だけがかって訪れた時の記憶が
  残っていた。その時は残念ながら高台の遠望台に行けなかった。今回は時間もありゆっくり遠望台まで回遊出来た。遠望台
  からは湖東の平野が展望出来、素晴らしいい眺めだった。

 今回のツアーでも綺麗な紅葉・国宝の寺院等、何時もの通り記録に留めたかったが、残念ながらカメラが故障で撮影出来ず残
 念だった。三寺院とも長い階段が続き年配者は大変だが、百済寺だけが階段脇になだらかな脇参道が出来て良かった。