逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

5年後の3・11フクシマ「打つ手なし」ロイター通信

2016年03月17日 | 放射能と情報操作
 『無意味で無責任。あまりにも愚かしい日本国の最高責任者(首相)で自衛隊の最高指揮官である管直人の猿芝居』

東日本大震災から1ヶ月後の2011年4月11日の管直人首相の姿。
最悪のレベル7の福島第一原発の核事故は、たった1ヵ月間でもう収束した『安全・安心。何の心配もない』として、それまで着ていた防災服を脱いで通常のスーツ姿に変える腹立たしいマスコミ向けの愚劣なパフォーマンス(猿芝居)である。

『挙国一致(一億玉砕)で暴走する日本(日本人)に対する連合国(UN 国連)による「無条件降伏」の対日勧告が発せられる?』 

原発4基が同時に暴走する未曾有のフクシマの核事故や東日本大震災の起きた2011年3月11日から5年後、マスメディアとして世界的な信頼度が一番高いイギリスの通信社(ロイター通信)がフクシマの現状について動画入りの『事実上打つ手なし!核デブリの位置も分からず,何も出来ない状態」』との、日本国の無条件降伏(事実上の71年遅れの第二次ポツダム宣言?)記事を世界中に配信している。
ロイター動画の日本語字幕には、
『・・・5年経った現在でも放射能漏れを封じ込める作業が続けられ、現場では大勢の作業員が従事している』。
『だが、東電は事故で停止した4基の原子炉のうち、3基については、被害の精細さえまだわかっていないという』。
『原子炉から極めて高い放射線量が放出されているために、内部の様子と調べることも、溶け落ちた燃料の放射性物質を除去することもできない』。
『除染を行うには水が欠かせないが、汚染水を貯水するタンクはほぼ満杯だ』。
『日本は国際社会に対し、廃炉に向けた協力を求めているが、・・・・長い年月と膨大な費用が必要だ』。

『71年遅れの第二次ポツダム宣言?』 
注、1
民主党の野田義彦首相によるインチキ臭い2011年12月16日の『冷温停止宣言』ごろから日本国内のメディアが全員それまで(イメージとして対象物が大きい)『基』と呼んでいた原子炉の数え方を唐突に挙国一致で(小さなイメージがある)『機』に改めていた。ところがイギリスのロイター通信は元々の『基』と表記していた。原子炉建屋は60メートルもあり20階建ての高層ビルに匹敵する大きさがあるので幾らなんでも『機』と数えるのは無理がある、日本国内のマスコミが全員『基』と呼ばないのは姑息な印象操作以外の何物でも無い愚行。
注、2
日本のマスコミは全員(東電や政府の発表の)福島第一原発の津波高は15メートルだが、今回のロイター通信記事は3分の2の10メートルだった。
注、3
(あまりにも広く放射能汚染が拡散したので)風が吹いて落ち葉が散れば汚染の数値が元に戻るなど、放射能汚染の拡大にしかならない無意味な日本(マスコミとか日本政府)の『除染』 とは大きく違い、今回のイギリスのロイター通信は『除染』の言葉を『メルトダウンして地下に落ち込んだ核燃料デブリ』に限定した小さな意味で使っている。(核デブリの冷却とか取り出し)
注、4
世界を代表するイギリスの通信社であるロイターの今回の記事ですが、発表のタイミングが日本時間では2016年 03月 11日 11:02 (5周年の記念日)だがイギリス標準時(ロンドン)だと1日前の10日だった。ロイター通信が世界の人々に向けて発信したというよりも、日付から判断すれば今回のロイター記事は『主に日本人に向けて発信した』ことは明らかである。
それなら今回のロイター記事の本当の意味とは、やはり事実上の71年遅れの第二次『ポツダム宣言』であった可能性が濃厚なのである。(最後の防衛ラインであるサイパン島が陥落して日本の命運が尽き大部分の大都市が焼野原になった最終局面で、連合国軍側から無条件降伏のポツダム宣言が発せられた)

『アングル:福島原発の「グラウンド・ゼロ」、廃炉への長い道』

[10日 ロイター] -Business | 2016年 03月 11日 11:02 JST
福島第1原発の原子炉で、溶融した高放射能核燃料を発見するべく送り込まれたロボットは「息絶えて」しまった。
地下水の汚染防止をめざして、破壊された原発の周囲を囲む地下の「凍土壁」はいまだ完成していない。
そして、原発の敷地の周囲に増え続ける一方のタンクに貯蔵された高濃度汚染水をどう処理すればいいのか、関係当局は依然として途方に暮れている。
5年前、史上最大級の地震による10メートルの津波が福島第1原子力発電所を襲い、複数の原子炉が炉心溶融(メルトダウン)を起こした。東日本大震災による死者・行方不明者は約1万8500人、関連死を含めると犠牲者は2万1000人を超える。16万人が住居と生計の手段を失った。

──関連記事:原発事故から5年、帰還住民が直面する「消えゆく町」
現在も福島第1原発の放射線は依然として非常に強く、炉内に人間が入って、非常に危険性の高い溶融した燃料棒の塊を発見・除去することは不可能な状態だ。


福島第1原発の第2号機(左)の近くで放射線量を測定する東電職員。毎時213マイクロシーベルトと表示された。2月10日撮影(2016年 ロイター/Toru Hanai)(注、記事では『基』の表記なのに、なぜか写真の説明文だけは日本側マスコミに合わせて『機』になっている)



(燃料棒の塊を発見・除去することは不可能 必要な技術はまだ開発されていない。誰にも分からない燃料棒の場所)

福島原発を運営する東京電力(9501.T)は、損傷した建屋から数百本の使用済み核燃料を撤去するなど、ある程度の前進を見せている。だが、同発電所内の他の3基の原子炉で溶融した燃料棒の場所を確定するために必要な技術はまだ開発されていない。
原発の内部にアクセスすることは非常に難しいと、東電で廃炉事業を指揮する増田尚宏氏は、ロイターとのインタビューで語った。最大の障害は放射線だという。
溶融した燃料棒は原子炉内の格納容器を突き抜け、現在の正確な場所は誰にも分からない。
原子炉のこの部分は人間にとって非常に危険である。そこで東電では、溶融した燃料棒を探すために、水中での移動が可能で、損傷したダクトや配管のなかで障害物を乗り越えることのできるロボットの開発に取り組んできた。


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幾度の玉音放送にも関わらず (太田)
2016-03-17 16:24:17
聖書や神話でも華やかな都市が滅亡する時は、
戦争や災害だけではない。
その街の道徳・倫理が乱れ節操が喪失されて、娯楽や享楽に明け暮れ、矛盾や暗い感情がマグマのようにたまり、最後のとどめに戦争や災害で滅びると見えます。
今の日本国は政府から学者からメディアまであらゆるシステムが徹底的に腐敗堕落しています。

最近、鉄の情報統制の流れが変わってきたのか、メディアからようやく放射能の話題が流れてきました。
しかし、日本国民が帝国時代よりさらにバーチャルに逃げ込んでるみたいで気が付かない人々が大半。
「都合が悪いことは無かった事にする」
「とりあえず場の空気に合わせておく」
という悪習慣を放置しついに日本国は滅亡すると思います。
返信する
修学旅行の高校生の集団と同じレベル (宗純)
2016-03-19 16:39:43
太田さん、コメント有難うございます。

現在の日本国の状況ですが聖書内の人類滅亡伝説というよりも、…我が日本国ですが困ったことに誰一人も責任ある大人としての判断力を失っているのですよ。
これは、丸っきり勉学だけは優秀な優等生たちの集団だった、韓国大型旅客船セオゥル号の修学旅行の高校生たちと同じ程度のレベルなのです。彼らは自分の一番大事な命を、他人の判断に委ねていて、最後の最後まで逃げなかったので沈む船と運命を共にする。
あまりにも純真すぎて、自分の周りには一人も、とんでもない大悪党がいないと信じているのでしょうか。
基本的に『疑うこと』を忘れているのですから、これでは命がいくらあっても足りません。
特に日本人の場合には、
「都合が悪いことは無かった事にする」
「とりあえず場の空気に合わせておく」
傾向が世界で一番強い。

正常性バイアス+集団同調性バイアスの相乗効果
2013年08月28日 | 放射能と情報操作
http://blog.goo.ne.jp/syokunin-2008/e/74d576b9f252642bc17b51e135bbd587
しかも昨今は科学的な懐疑心を育てる教育はおざなりにされ、しかもメディアは横並び。同じニュースしか流さない。
日本の場合、マスコミ全員が同じ内容の報道なので、善良な日本人は『たぶん。正しいのだろう』と勘違いする。これでは逃げ遅れて当然でしょう。ほぼ病気であるとしか言いようがない惨状で、これでは助かるものでも助かりようがない。
返信する
まわりを盲目的に信用する人々 (現場監督)
2016-03-22 16:44:53
職業柄、私にも原発へ行けと命令が下ったことがあります。今から数年前の事です。当然拒否しましたが、会社にとってはかなり意標を突かれたらしく、その後、いろいろありました。その時、上司もその上の上司もずっと繋がって会社の中枢に至るまで、『〇〇さんが、健康にそんなに影響ないと言ってる。科学者(専門家)が大丈夫だと言っている。お前のような素人に放射能の何が分かる。』を連呼していました。

宗純さんのブログを知る前の事ですが、このような場がもっと多くの人を(情報選択に)目覚めさせる機会になれば良いのに、と切に思います。
返信する
5年前と、71年前と (宗純)
2016-04-03 14:14:47
現場監督さん、コメント有難うございます。

まわりを盲目的に信用する人々 (現場監督)2016-03-22 16:44:53
の、『職業柄、私にも原発へ行けと命令が下ったことがあります』ですが、
その『数年前の事』とは、2011年3月11日以前の話なのでしょうか。?
3・11フクシマ以前であったらなら、『。当然拒否しました』が、→『会社にとってはかなり意標を突かれたらしく』になる。
ところが、
もしも逆に3・11以後であれば、『拒否』は当然すぎるほど当然な反応なので、辻褄が全く合わなくなる。
誰でも放射線の被曝が健康に良くない程度は、小さな子供でも日本人なら誰でも知っているのですよ。
ところがですね。
今の主要マスコミの論調ですが、逆に
この不思議なコメントにあるように誰もかれも例外なく、『〇〇さんが、健康にそんなに影響ないと言ってる。科学者(専門家)が大丈夫だと言っている。お前のような素人に放射能の何が分かる。』を連呼』
しているのですから、幼児にも劣る理性の欠如というか、健忘症というか、集団アルツハイマーなのですから怖ろしい。
これは、本来絶対に有り得ない話なのですよ。
いまマスコミとか左翼護憲派の知識層ですが、『放射能は安全だ』と本当に思っている訳ではないが、
もちろん放射能の危険性は熟知している。熟知したうえで『安全だ』と主張しているのですから、これはある種の自己催眠ですね。薄々全員が日本が敗北した真実を知っているが、その現実を認めるのが恐ろしいので嘘だと知っている大本営発表を信じているふりをしているのでしょう。

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返信ありがとうございます。2011年後半の事です。 (現場監督)
2016-04-04 13:57:00
そして今も多くの同僚達がそこで働いています。入れ替わり立ち代わり。当時言われたのは『放射能も大分落ち着いてきた。誰かが行かねばならないんだ。皆行ってるんだ。順番なんだから我儘言うな。それでも命令に背くなら・・・等々』震災直後から、気になって知識を買いあさっていたおかげで冷静な判断が出来ましたが、周りからは非国民扱いでした。でももっと驚くべきは、この社内の常識(世界の非常識)が5年経った今でも変わらずまかり通っていることです。
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内田樹の陰謀論の罠 (宗純)
2016-04-06 15:03:31
現場監督さん、コメント有難うございます。

福島第一原発から放射能が大放出され、住民が大量被曝してから半年目のとんでもない日である、2011年9月13日に発表されている、朝日新聞の紙面審議会委員の肩書きの内田樹が、『わたしの紙面批評』欄に『情報格差の拡大』と題して、『インターネットの出現で情報貴族と情報難民の階層化が進んでいる』ので『情報の無政府状態が出現しかねない』とネット世界の拡大と、相対的にこれまで国民世論を一極支配していた新聞報道が衰退していく現状を憂える論説をしているのです。
内田樹の「陰謀史観」を考える
2011年09月19日 | 9・11事件と情報操作
http://blog.goo.ne.jp/syokunin-2008/e/a5dd122460632c431ee76ca3ccd1f104
内田樹の「陰謀史観」パート2
2011年09月22日 | 9・11事件と情報操作
http://blog.goo.ne.jp/syokunin-2008/e/7a79d17251b5b0dddd35ed5dd7300978
71年前の玉音放送では、今までの普通の日本全体の一般市民の価値観は、根本的な大変化を起こす。
180価値観が引っくり返ったのです。
今まで常識であるとして一度も疑っていなかった前提条件や常識、すべてを疑う全否定の姿勢が、初めて我が日本国でも生まれたのですが、…・悲しいかな5年ほどで元も黙阿弥になっている。
5年前の3・11フクシマでも権威ある有識者とかマスコミが子供だましの嘘を垂れ流したので、一時的に71年前の状態になるが、半年ほどで矢張り元の木阿弥。
権威ある偉い人は(嘘がばれたときに恥ずかしいので)絶対に嘘はつかないだろうとの、日本人特有の横並びに戻ってしまって、現在に至っている。
正常性バイアス+集団同調性バイアスの相乗効果
2013年08月28日 | 放射能と情報操作
http://blog.goo.ne.jp/syokunin-2008/e/74d576b9f252642bc17b51e135bbd587
平時ならどうでもよいが、非常時には、自分の命は自分で守る必要があるのです。
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