タイタンの戦い (2010)

2010-05-01 05:15:21 | Weblog
タイタンの戦い (2010)
Clash of the Titans

U.S. Release Date: 2010

■監督:ルイ・レテリエ
■キャスト:サム・ワーシントン/ジェマ・アータートン/マッツ・ミケルセン/アレクサ・ダヴァロス/レイフ・ファインズ/リーアム・ニーソン
■音楽:ラミン・ジャヴァディ
■字幕:太田直子
■お勧め度:★★★

 「「アバター」「ターミネーター4」のサム・ワーシントン主演で放つアクション・アドベンチャー。特撮映画の巨人レイ・ハリーハウゼンが特撮を手掛けた1981年の同名作品を最新の映像技術でリメイク。ギリシャ神話の世界を舞台に、人類の存亡をかけ冥界の王ハデスとの戦いに挑む勇者ペルセウスが繰り広げる決死の冒険を迫力のスペクタクル映像で描く。監督は「インクレディブル・ハルク」のルイ・レテリエ。3D版も同時公開。
 神と人が共存していた神話の時代。そこでは、欲望のままに行動する神々が熾烈な抗争を繰り返していた。ある時、ゼウスの息子でありながら人間として育てられたペルセウスは、冥界の王ハデスに家族をなすすべなく殺されてしまう。ハデスの暴虐に、このままでは地上が地獄と化す危機に直面する中、復讐に燃え、失う物のなくなったペルセウスは、命知らずの猛者たちを率いて、ハデス打倒の旅に出る。しかしそれは、巨大な魔物クラーケンや見た者を石に変える妖女メドゥーサが待ち受けるあまりにも過酷な道のりだったのだが…。」(allcinema.net/より。)

これがつまらなかったら洋画はホカそうかと思って観た作品。たしかに邦画というか日本にはギリシャ神話のようなものは無いので、それなりに面白かったが、なんせ内容が無い。ギリシャ神話、ないしは1981年の作品、これは観てないので分からないが、の単純なリメイクで、テーマらしきものが何も無い。アメコミのレベル。こういうのを観て面白がる人も(外国には)いるのだろうが、そうでない場合は、古い言葉ながら「ナガラ」で見た方がいいような作品。たしかに変にテーマを入れると本題からはずれるのだろうが、特撮しか見るものが無い作品というのはちょっと。それに主演のペルセウス役のサム・ワーシントンより傍役の面々の方が目立つ。(例によって)作品よりか、お昼御飯を何にしようか考えてた時間の方が長かったかもしれない。

ギリシャ神話というものにはもっと内容があったような気がする。本作では神々の長、ゼウスと、その弟で冥界の長のハデスの確執が描かれるが、単なる兄弟喧嘩のような描き方で、ゼウスはいい人でハデスは悪者という単純な構図。作品でもちょっとだけ触れているが、ハデスはそもそもはゼウスに騙されて冥界に落とされた悲劇の神じゃなかっただろうか。それを単純に天界制覇を目論む悪者として描いたのでは、オリジナルの神話以下の物語りになってしまう。それにギリシャ神話には12神だったか居たのじゃなかっただろうか。それらが複雑に思惑やらを持って抗争して、同じ神でも時と場合によって「神様」になったり人間っぽいような事をやって、その変化というか、神の人間っぽさ、人間の神っぽさが大きなテーマだったような気がする。本作では神は神で固定して、ペルセウスは無理矢理、人間っぽく描いている。これではオリジナルのギリシャ神話にも劣るような。たしかにギリシャ神話は散々、映画化されているので、それとは違うものにしたかったのだろうが、結果を見ると失敗だったような。

唯一の収穫はペガサス(ナイト)。これはゲームの七不思議の一つで、羽の生えた馬が人間を乗せて飛べるかというのがいつも疑問だった。本作を見る限り、なんとか飛べそうだという事が分かってヒドく安心した。馬の事は(馬刺し以外)よく分からないので何とも言えないが、サラブレッド並の軽い馬なら、多少は重い男を乗せても飛べそうだ。

単純に(な)特撮だけ見るなら、そこそこ楽しめる作品。

ヒアリング度:★★★★
感動度:★★
二度以上見たい度:★★
劇場で見たい度:★★★
ビデオ/DVDで欲しい度:
ビデオ/DVDで見た方がいい度:★★★
ムカつく度:
考えさせられる度:
(「ヒアリング度」は英語のヒアリングの勉強になるかどうかの度合)