007/慰めの報酬 Quantum of Solace 2008
U.S. Release Date: 2008
■監督:マーク・フォースター
■キャスト:ダニエル・クレイグ/オルガ・キュリレンコ/マチュー・アマルリック/ジュディ・デンチ/ジェフリー・ライト
■音楽:デヴィッド・アーノルド
■字幕:戸田奈津子
■お勧め度:★★
「前作「カジノ・ロワイヤル」に引き続きダニエル・クレイグがジェームズ・ボンド役に扮した人気サスペンス・アクションのシリーズ第22作。本作は「カジノ・ロワイヤル」エンディングの1時間後から始まるというシリーズ中異例の続編。初めて運命を感じた女性を失い復讐心に駆られたボンドが、諜報員である自らの使命との間で揺れながら闇の組織へ立ち向かう姿をリアリスティックに描く。監督はこれが初のアクション作品演出となる「チョコレート」「ネバーランド」のマーク・フォースター。
何者かの陰謀によって愛するヴェスパーを亡くし、復讐を誓ったボンドは、彼女を操っていたミスター・ホワイトを捕らえ、真相を究明すべく尋問する。そして、彼の背後には世界中の有力者や諜報機関をも取り込む巨大な組織が存在していることを知るのだった。その調査のため、まずハイチに向かったボンドは、そこでカミーユという謎めいた女性と出会う。さらに彼女を通じ、組織の幹部ドミニク・グリーンを突き止めるボンド。グリーンの表の顔は、環境保護のため土地を買収する慈善団体“グリーン・プラネット”のCEO。だがその裏では、ボリビアの土地に眠る貴重な天然資源の独占を目論み、それを機に世界支配を企んでいた。上司Mから、グリーンの陰謀を阻止する任務を私情を挟まず遂行せよ、と念を押されるボンド。ところが、カミーユも実はグリーンと共謀するボリビアの将校に愛する家族を殺され、復讐の機会を窺っていると知ったボンドは、彼女と共にグリーン打倒へ奔走していく。」
(allcinema.net/より。)
これだけワケの分からない「解説」は映画史上にあっただろうか、というのが観る前の感想。こりゃダメだと思って観たら、......。
分からないのは、なんで007を延々と続けなくちゃならないわけ?無理だらけだろうが。そもそも最初の数作がヒットしたのは当時としてはアクションが良かったし、Qの秘密兵器は奇抜だったし、美女、気の効いた台詞、それにもましてショーン・コネリーが演じたからだろう。第一段階として代役を探し、アクションは他の作品に取られ、秘密兵器はオモチャ同然、美女もいなくなって代わりを探し、原作もなくなって適当な筋書きを作り、本作にいたっては、パロディー版で超豪華キャストの「カジノ・ロワイヤル」(1967年)のヴェスパー・リンド(ウルスラ・アンドレス、「ドクター・ノオ」(1962)の「ボンド・ガール」で、パロディー版「カジノ・ロワイヤル」では最大の悪女)が、「女王陛下の007」(1969)の、テレサ(ダイアナ・リグ)との、シリーズ唯一の恋の物語りを借りた?前作の「カジノ・ロワイヤル」なんて誰が覚えているか。その1時間後から物語が?止めてくれ~!シリーズも。結局のところ、本来の007シリーズが面白かった要素を全部、取っぱらって、ボンド役に本物の役者のダニエル・クレイグ、M役に同じくジュディ・デンチを起用、前にも書いたがこのコンビはそれ自体はいいが、本来の面白さを全部、取っぱらって、リアルなスパイアクション物にすると、何も007でなくてもいい事になる。実際問題としても本作で「007」らしいのは「ボンド」と「M」が出てるだけで、後は知る人ぞ知るCIAのフィリックス・レイター。ただの追っかけっこやカーチェイスはつまらないし、ボートチェイスも過去の作品からの借り物。なんらかの理由があってこのシリーズを続けているのだろうし、そのために苦労している事は分かるにしても、結果が伴わない。たとえ初期の頃の作品が売れたにしても、売れなくなったら止めるのが普通だろう。例外的に「寅さん」や「釣りバカ」があるが、これはパターンで続けるという工夫があるから観られる。これが無いと、続けるだけが目的のシリーズとしか言えない。むしろ過去の007シリーズを一つも観たことが無く、最近のアクション、スパイ物作品も観たことが無い人が観れば面白い作品だろうが、そんな人が何人、いるか。居れば多少は面白く観られるだろうが。ネタ(本音)をバラせば、これを観ておけば、今、やってる他の洋画は多分、観ないと思うので、晴れて邦画が観られるという魂胆であった。唯一の救いはやはりダニエル・クレイグとジュディ・デンチの台詞だろう。これはほんと、綺麗。しかし作品とは何の関係も無い。
ヒアリング度:★★
感動度:
二度以上見たい度:
劇場で見たい度:★★
ビデオ/DVDで欲しい度:
ビデオ/DVDで見た方がいい度:★★
ムカつく度:★★★
考えさせられる度:
(「ヒアリング度」は英語のヒアリングの勉強になるかどうかの度合)
U.S. Release Date: 2008
■監督:マーク・フォースター
■キャスト:ダニエル・クレイグ/オルガ・キュリレンコ/マチュー・アマルリック/ジュディ・デンチ/ジェフリー・ライト
■音楽:デヴィッド・アーノルド
■字幕:戸田奈津子
■お勧め度:★★
「前作「カジノ・ロワイヤル」に引き続きダニエル・クレイグがジェームズ・ボンド役に扮した人気サスペンス・アクションのシリーズ第22作。本作は「カジノ・ロワイヤル」エンディングの1時間後から始まるというシリーズ中異例の続編。初めて運命を感じた女性を失い復讐心に駆られたボンドが、諜報員である自らの使命との間で揺れながら闇の組織へ立ち向かう姿をリアリスティックに描く。監督はこれが初のアクション作品演出となる「チョコレート」「ネバーランド」のマーク・フォースター。
何者かの陰謀によって愛するヴェスパーを亡くし、復讐を誓ったボンドは、彼女を操っていたミスター・ホワイトを捕らえ、真相を究明すべく尋問する。そして、彼の背後には世界中の有力者や諜報機関をも取り込む巨大な組織が存在していることを知るのだった。その調査のため、まずハイチに向かったボンドは、そこでカミーユという謎めいた女性と出会う。さらに彼女を通じ、組織の幹部ドミニク・グリーンを突き止めるボンド。グリーンの表の顔は、環境保護のため土地を買収する慈善団体“グリーン・プラネット”のCEO。だがその裏では、ボリビアの土地に眠る貴重な天然資源の独占を目論み、それを機に世界支配を企んでいた。上司Mから、グリーンの陰謀を阻止する任務を私情を挟まず遂行せよ、と念を押されるボンド。ところが、カミーユも実はグリーンと共謀するボリビアの将校に愛する家族を殺され、復讐の機会を窺っていると知ったボンドは、彼女と共にグリーン打倒へ奔走していく。」
(allcinema.net/より。)
これだけワケの分からない「解説」は映画史上にあっただろうか、というのが観る前の感想。こりゃダメだと思って観たら、......。
分からないのは、なんで007を延々と続けなくちゃならないわけ?無理だらけだろうが。そもそも最初の数作がヒットしたのは当時としてはアクションが良かったし、Qの秘密兵器は奇抜だったし、美女、気の効いた台詞、それにもましてショーン・コネリーが演じたからだろう。第一段階として代役を探し、アクションは他の作品に取られ、秘密兵器はオモチャ同然、美女もいなくなって代わりを探し、原作もなくなって適当な筋書きを作り、本作にいたっては、パロディー版で超豪華キャストの「カジノ・ロワイヤル」(1967年)のヴェスパー・リンド(ウルスラ・アンドレス、「ドクター・ノオ」(1962)の「ボンド・ガール」で、パロディー版「カジノ・ロワイヤル」では最大の悪女)が、「女王陛下の007」(1969)の、テレサ(ダイアナ・リグ)との、シリーズ唯一の恋の物語りを借りた?前作の「カジノ・ロワイヤル」なんて誰が覚えているか。その1時間後から物語が?止めてくれ~!シリーズも。結局のところ、本来の007シリーズが面白かった要素を全部、取っぱらって、ボンド役に本物の役者のダニエル・クレイグ、M役に同じくジュディ・デンチを起用、前にも書いたがこのコンビはそれ自体はいいが、本来の面白さを全部、取っぱらって、リアルなスパイアクション物にすると、何も007でなくてもいい事になる。実際問題としても本作で「007」らしいのは「ボンド」と「M」が出てるだけで、後は知る人ぞ知るCIAのフィリックス・レイター。ただの追っかけっこやカーチェイスはつまらないし、ボートチェイスも過去の作品からの借り物。なんらかの理由があってこのシリーズを続けているのだろうし、そのために苦労している事は分かるにしても、結果が伴わない。たとえ初期の頃の作品が売れたにしても、売れなくなったら止めるのが普通だろう。例外的に「寅さん」や「釣りバカ」があるが、これはパターンで続けるという工夫があるから観られる。これが無いと、続けるだけが目的のシリーズとしか言えない。むしろ過去の007シリーズを一つも観たことが無く、最近のアクション、スパイ物作品も観たことが無い人が観れば面白い作品だろうが、そんな人が何人、いるか。居れば多少は面白く観られるだろうが。ネタ(本音)をバラせば、これを観ておけば、今、やってる他の洋画は多分、観ないと思うので、晴れて邦画が観られるという魂胆であった。唯一の救いはやはりダニエル・クレイグとジュディ・デンチの台詞だろう。これはほんと、綺麗。しかし作品とは何の関係も無い。
ヒアリング度:★★
感動度:
二度以上見たい度:
劇場で見たい度:★★
ビデオ/DVDで欲しい度:
ビデオ/DVDで見た方がいい度:★★
ムカつく度:★★★
考えさせられる度:
(「ヒアリング度」は英語のヒアリングの勉強になるかどうかの度合)