武士の家計簿 (2010)

2010-12-10 07:06:22 | Weblog
武士の家計簿 (2010)

U.S. Release Date:

■監督:森田芳光
■原作:磯田道史
■キャスト:堺雅人/仲間由紀恵/中村雅俊/松坂慶子/伊藤祐輝/西村雅彦/草笛光子/大八木凱斗/他
■音楽:大島ミチル
■字幕:
■お勧め度:★★★

 「古書店で偶然発見された幕末のとある下級武士一家の詳細な“家計簿”を丹念に読み解き、彼らの暮らしぶりを鮮やかに甦らせた磯田道史の同名ベストセラーを、「阿修羅のごとく」「わたし出すわ」の森田芳光監督が映画化。代々加賀藩の御算用者(経理係)を務める武家に生まれた主人公が、逼迫する家計を立て直し激動の時代を乗り切るべく、家業のそろばんを武器に、懸命に質素倹約に励む姿を、家族の絆を軸に描き出す。主演は「ゴールデンスランバー」の堺雅人、共演に仲間由紀恵、松坂慶子、中村雅俊。
 江戸時代後半。御算用者として代々加賀藩に仕える猪山家。その八代目、直之もまた幼い頃より算術を仕込まれ、そろばんの腕を磨いてきた。そして、いつしか“そろばんバカ”と揶揄されながらもその実直な働きぶりが周囲に認められていく。やがて、町同心の娘お駒を嫁にもらい、めでたく出世も果たした直之。しかし昇進に伴って出費も膨らみ、家計は苦しくなる一方。そこで直之が父母に代わり猪山家の財政状況を調べ直してみると、なんと借金の総額は年収の2倍にも膨れあがっていた。お家存亡の危機と悟った直之は、家財一式を売り払い借金返済に充てることを決断する。そして、自らこまかく家計簿をつけるとともに、世間体を顧みることなく創意工夫を凝らしながら倹約生活を実践していくのだった。」(allcinema.net/より。)

目の付けどころはいいにしても、何か欠けるものがある。原作に忠実に映画化したせいだろうか、本作では明治になっての結末から始まって、主人公が過去を振り返る構成になっている。そのため江戸から明治という大きな時代の流れに逆らったような流れになっている。確かに、ある一家の事を描くのが主で、時代の流れは副次的なものにしたかったのは分かるが、こうした構成、描き方をすると、時代の流れを完全に無視するような事になる。やはり江戸時代当時から始めて、時代の流れを副次的なものとして描いた方が良かったのでは。そうすれば時代の流れが一家に与えた影響が描ける。キャストがいいだけにもったいない。注目は仲間由紀恵の時代劇訛りだったが、前の作品でもそうだったかもしれないが、訛りが減ってしまった。まさに時代物で自分の持ち味を発揮しない、出来ない、殺すというのはどうかと。内容的にもちょっと。主人公からすると曾祖父に当たるのだろうか、中村雅俊と「おばばさま」(草笛光子)が相次いで死去したのは、倹約生活でロクな物を食べれなかった結果のような。こうしてみると先週の「ヤマト」はすごかった。


ヒアリング度:
感動度:★★★
二度以上見たい度:★★
劇場で見たい度:★
ビデオ/DVDで欲しい度:
ビデオ/DVDで見た方がいい度:★★★★
ムカつく度:
考えさせられる度:
(「ヒアリング度」は英語のヒアリングの勉強になるかどうかの度合)