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名フィル第446回定期演奏会へ行ってきました

2017-06-03 06:07:52 | 音楽雑感&関連サイト
昨晩、名フィル第446回定期演奏会へ行ってきました。



会場は芸文。

芸文は見る場所と聴く場所がある気がします。
今回は、バイオリンコンチェルトがあるために、1階7列目中央にしました。
バイオリンのテクニックと、指揮者とのアイコンタクトを見たかったためです。

犠牲になるのが、管楽器・打楽器。ほとんど見えません。
それがどう影響するか。


1曲目は、Takashi Yoshimatsu "And Birds are still..."

吉松 隆「鳥は静かに・・・」です。

最高でした。37名(12-9-6-6-4)の弦楽5部を聴くには最良の場所。

そして、吉松 隆。
彼の曲は生理的に私に合います。

この「鳥は静かに・・・」Op.72は1998年、彼が45歳の作品。
交響曲第3番 Op.75と同じ年です。

彼を知らない方は、NHK大河「平清盛」2012年を思い浮かべてください。
あのテーマは「鳥は静かに・・・」のように始まりました。

余談ですが、「平清盛」は視聴率は低かったのですが、個人的にはすごく面白かったという記憶です。
社会科教師的には、初期の武士の暮らしをよく再現したと思っています。

川瀬 賢太郎は、とにかく繊細に表現しました。

冒頭は息をするのが怖いくらいに感じました。
切れないが、しかし糸のようなエネルギーが持続していました。

まさに、吉松の世界です。

その特徴は、ほぼ独学であること。
慶應義塾大学工学部時代、和声と対位法を学ぶよう松村禎三に勧められ、東京藝術大学教授の川井学を紹介されたが数ヶ月でレッスン受講を断念。(Wikipediaより)
要するに、作曲家としてまともな勉強をしていないのです。

どこでそのセンスを磨いたか?

プログレッシブ・ロックです。
「ピンク・フロイド、イエス、EL&P等のプログレッシブ・ロックに心酔し、キーボード奏者としてロックバンドにも参加した。」(Wikipediaより)

まさに、私とドンピシャなのです。

語り出すと終わりませんね。次へ行きます。



チャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲ニ長調 作品35

私のオーケストラ人生の出発はこの曲。
そのために、生演奏も数十回聴いたのでは?

今日のソロは、ベルリン・フィル第一コンサートマスターのノア・ベンディックス=バルグリー。

上手い!

これまで聴いた中でも、トップクラスは間違いありません。
というか、パールマンとクレーメルのおいしいところを両方持っている気がします。

長身で、弓は柔らかく繊細。
特に、ppがきれい。

チャイコフスキーが作曲した頃には「演奏不可能」といわれた難曲ですが、今では小中学生でもコンクールで弾いてきます。
しかし、バルグリーは全然違います。

ソロ専門の人と、オーケストラ奏者の違いは、抑えた自己主張だと思います。
その内省的な部分がよく伝わってきました。

川瀬 賢太郎との相性もよく、特に2楽章では、指揮者がアイコンタクトをとりながら、ソリストと同じボーイングのように振るところは絶妙でした。
粗探しをしても、1楽章のハーモニクスがやや低めだったこと、ffでやや濁ったところがあったことぐらいで、完璧でした。

川瀬 賢太郎 33歳は、小泉さんの若い頃に似ています。
いや、とにかく安定しており、何をやってもハズレがない。
神奈川フィルに常任指揮者をとられたのが残念!

オケもやはりクラがいい音を出しています。
ボルショスさん、さすがです。

アンコールは
バッハはすごい!


メインは
ショスタコーヴィチ 交響曲第12番ニ短調 作品112「1917年」

初めてこの曲を生演奏で聴きました。
全然違いました。

1mov.のVn.の入りがこんなにかっこいいとは思いませんでした。


しかし、この曲になって場所の問題が出てきます。

Per、特にスネアがうるさい。

きっと、見えていれば聞こえ方も違ったと思いますが、弦しか見えないのにあれだけスネアにたたかれては弦が埋もれてします。
このホールで聴くには2階の方がいいのかな・・・。

指揮はこの曲も安定しています。

そして4楽章。

人により意見は異なりますが、私は7番の方が好きです。
4番は最後がくどい!
同じテーマを何回繰り返すのか。

でも、指揮もオケも素晴らしかった!




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