鈴木信夫の詩の世界 ~筋ジスと向き合った40年~

筋ジストロフィーと向き合い、2011年5月、40歳の若さでこの世を去った詩人鈴木信夫の心に響く詩を紹介します。

鈴木信夫の「詩集」

これまでに出版した詩集は                                                     「マイナスからのスタート」(2001年文芸社)                                           「君に いい風 吹きますように」(2004年神奈川新聞社)                                               「生命いっぱい」(2007年神奈川新聞社)                                                      「こころのごちそう」(2012年神奈川新聞社) の4冊と                                                    浅田美知子さんとの共著の絵手紙詩手紙                                                                   「風のように花のように」(2010年 日貿出版社)                                        があります。ホームページでも紹介していますのでご覧下さい。                                               

US-89

2017-08-08 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
詩手紙そのものや書き加えたコメントから選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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夏真っ盛り。
大雨による洪水があったかと思えば、台風がやってくるなど天候は落ち着きません。
天は何かを知らせようとしているのでしょうか。

この時の詩手紙のコメントです。
「自然は、わたしたちを謙虚にしてくれます。
 でも、それをすぐ忘れてしまいます。
 大きな力をもっと意識しないといけないですね。」


        US-89
                              2008年9月

この一つの道は、果てない道
ほかには空が広がってるだけ
僕は、走り続けていく
どこまで?いつまで?
気の遠くなるほどに走り続けていく
US-89、この先にあるのはモニュメント・バレー
大きな砂漠と不思議な岩ばかりの大地
体のすべてで地球の息づかい感じとりながら知る
僕がいかに小さいか-

この道がどこにつづくかは知るはずもない
だが、僕はまだ走り続けていく
この道は、果てない未来に向かう道
僕を知るために走る道なんだ
だから、走っていける
どこまでも、いつまでも
この先になにがあっても走り続けていく
とにかく知りたいのだ
僕がなにものであるのか-

 ※US-89…アメリカの国道89号。
  モニュメント・バレー…アメリカのユタ州南部からアリゾナ州北部にかけて広がる地域
             一帯の名称で奇岩が点在している。

   詩手紙2008.9.28
   
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作品を引用するとき

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