鈴木信夫の詩の世界 ~筋ジスと向き合った40年~

筋ジストロフィーと向き合い、2011年5月、40歳の若さでこの世を去った詩人鈴木信夫の心に響く詩を紹介します。

鈴木信夫の「詩集」

これまでに出版した詩集は                                                     「マイナスからのスタート」(2001年文芸社)                                           「君に いい風 吹きますように」(2004年神奈川新聞社)                                               「生命いっぱい」(2007年神奈川新聞社)                                                      「こころのごちそう」(2012年神奈川新聞社) の4冊と                                                    浅田美知子さんとの共著の絵手紙詩手紙                                                                   「風のように花のように」(2010年 日貿出版社)                                        があります。ホームページでも紹介していますのでご覧下さい。                                               

つくつくぼうし

2017-08-20 | 
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鈴木信夫の詩手紙を中心にした作品から


2008年から絵手紙作家の浅田美知子さんとの交流が始まりました。
詩手紙そのものや書き加えたコメントから選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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セミにはいろいろな種類があります。
専門的な区別はともかく、私が知ってる限りでは次のようなものがあります。

ニイニイゼミ(チーチーゼミともいう、小型で樹の幹に似た色をしている)
アブラゼミ(もっともふつうにいる茶色のセミ、ジーーッという)
ミンミンゼミ(透明の羽をもつ、ミーンミンミンミンという鳴き声)
クマゼミ(透明の羽で少し大型)
ツクツクボウシ(やや小型、今日の詩にある)
ヒグラシ(別名カナカナ、鳴き声からくる名前)

何ともバラエティに富んでいるものです。
鈴木信夫も詩手紙のコメントで次のように書いています。

「つくつくぼうし、その不思議さに感心します。
 これも神のアートの一つなんですね。」


      つくつくぼうし
                            2008年9月

朝から一生懸命に鳴いてるなあ
なんて不思議な鳴き声なんだろう
つくつくぼうし、つくつくぼうし
つくつくぼうし、つくつくぼうし
なんて面白いリズムなんだろう
つくつくぼうし、つくつくぼうし
つくつくぼうし、つくつくぼうし
ほかのせみとは、ちょっとちがうんだなあ
つくつくぼうし、つくつくぼうし
つくつくぼうし、つくつくぼうし
耳をよくすませているとね
もうすぐ秋だよ、夏も終わりになるよ
そういうふうに聞こえる気がしてきたよ
やっぱりなんだかんだ言っても
季節はちゃんとうつりかわってるんだなあ

   詩手紙2008.9.11
   
コメント
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