鈴木信夫の詩の世界 ~筋ジスと向き合った40年~

筋ジストロフィーと向き合い、2011年5月、40歳の若さでこの世を去った詩人鈴木信夫の心に響く詩を紹介します。

Manjusyage(曼珠沙華)

2019-07-29 | 
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鈴木信夫の詩手紙の作品から

絵手紙作家の浅田美知子さんとの絵手紙・詩手紙の交流は1年を超えて
続いており、このころは、ほぼ1日に1編の詩をつくっています。
詩手紙そのものや書き加えたコメントを選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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この詩も前にご紹介したCD「鈴木信夫の詩による歌曲集」に収められています。
作曲は小栄住明子さん、西田玲子さんの歌です。
仏教の香りを感じさせる独特のメロディーで西田さんのソプラノがよくマッチします。

詩手紙のコメントは、
「彼岸花が咲いている映像を見ると、秋を感じますね。」

          Manjusyage(曼珠沙華)
                                  2009年9月

葉見ず、花見ず、赤い花
この世、あの世をつなぐ花
咲いて不思議と、悲しげに
わたしに、何かを語ります
心に咲いて、悲しげに
わたしに、何かを伝えます

人は、そこから何を受け取っていくのでしょう

葉見ず、花見ず、赤い花
生と死とをつなぐ花
咲いて不思議と、切なげに
人の悲哀を、語ります
心に咲いて、切なげに
わたしに、何かを伝えます

人は、そこに何を見ていけばいいのでしょう

   詩手紙2009.9.27
   
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