鈴木信夫の詩の世界 ~筋ジスと向き合った40年~

筋ジストロフィーと向き合い、2011年5月、40歳の若さでこの世を去った詩人鈴木信夫の心に響く詩を紹介します。

なみだがあふれて止まらない

2015-02-25 | 
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鈴木信夫の初期の作品から(2)


詩集に載せなかった未発表のものを選んで紹介してゆきます。
その時々の想いをやさしい言葉で表しているのを感じて頂ければと思います。
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自分で思うように体を動かせないもどかしさ、悔しさ、思えば思うほど強くなってゆきます。
どうしようもない自分に、ついつい涙があふれてきます。


  なみだがあふれて止まらない
                                    2001年12月

なみだがあふれて止まらない
とめどもなく心からあふれだしてきてしまうのはなぜなのですか
なみだがあふれて止まらない
心優しい、あなたにたずねたら、なみだすぐに消えていきますか
なみだって悲しみを流してくれるはずだよ
それなのに、どれほど消そうとしてみても、余計に悲しみつのるだけ
なみだだって限りがあるはずなのにね
それなのに、一度、心に降りだした雨は、たえまなくて、あふれだしたら止まらない
なみだがあふれて止まらない、あふれだしたら止まらない

なみだがあふれて止まらない
とめどもなく心からあふれだしてきてしまうのはなぜなのですか
なみだがあふれて止まらない
広い心のあなたにぶつけてみたら、笑顔がすぐに戻りますか
なみだって悲しみを流してくれるはずだよ
それなのに、どんなにがんばってみても、あきらめばかり顔をだす
なみだだって限りがあるはずなのにね
それなのに、僕の心に降りつづく雨は、かさをさしても、あふれだしたら止められない
なみだがあふれて止まらない、あふれだしたら止まらない

なみだがあふれて止まらない、あふれだしたら止まらない

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