鈴木信夫の詩の世界 ~筋ジスと向き合った40年~

筋ジストロフィーと向き合い、2011年5月、40歳の若さでこの世を去った詩人鈴木信夫の心に響く詩を紹介します。

癒してあげたい、癒してください

2015-02-19 | 
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鈴木信夫の初期の作品から(2)


詩集に載せなかった未発表のものを選んで紹介してゆきます。
その時々の想いをやさしい言葉で表しているのを感じて頂ければと思います。
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鈴木信夫の詩には「あなた」という言葉がよく出てきます。
特定の人を指している場合はあまりなく、それぞれの人が思い浮かべて読んでほしいという気持ちだったようです。

  癒してあげたい、癒してください
                        2002年2月

癒してあげたい、あなたのことを
僕の歌で癒してあげたい
雨みたいにうまくなんて歌えないけど
心の歌で癒してあげたい
鳥みたいにきれいな声じゃないけど
ただ、癒してあげたい
あなたの憎しみが記憶からなくなるように
なくなるように…

癒してください、僕のことを
あなたの歌で癒してください
春風ほどやさしくなくていいから
心の歌で癒してください
珊瑚礁のように透き通ってなくていいから
ただ、癒してください
僕の恨み心が記憶のかなたにきえてくように
きえてくように…


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