鈴木信夫の詩の世界 ~筋ジスと向き合った40年~

筋ジストロフィーと向き合い、2011年5月、40歳の若さでこの世を去った詩人鈴木信夫の心に響く詩を紹介します。

鈴木信夫の「詩集」

これまでに出版した詩集は                                                     「マイナスからのスタート」(2001年文芸社)                                           「君に いい風 吹きますように」(2004年神奈川新聞社)                                               「生命いっぱい」(2007年神奈川新聞社)                                                      「こころのごちそう」(2012年神奈川新聞社) の4冊と                                                    浅田美知子さんとの共著の絵手紙詩手紙                                                                   「風のように花のように」(2010年 日貿出版社)                                        があります。ホームページでも紹介していますのでご覧下さい。                                               

Silver Moon,Gold Star

2021-01-09 | 
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鈴木信夫の詩手紙の作品から

絵手紙作家の浅田美知子さんとの絵手紙・詩手紙の交流は2年を超えて
続いており、このころは、ほぼ毎日1編の詩をつくっています。
できるだけ鈴木信夫らしい詩を選び、詩手紙そのものを見ていただき、
そこに書き加えられたコメントを紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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今年に入って、新型コロナウィルスの感染はますます拡大しています。
首都圏には「緊急事態宣言」が出され、飲食店の営業時間が制限されたり、不要不急の外出を避けましょう、といった対策が講じられることになりました。
しかし、これだけメディアで大騒ぎになっていても、遊び歩いている人がたくさんいるのはどうしてでしょうか。
もっと厳しい対策を講じなければ感染者を減らすことは難しいと思います。

今日ご紹介する詩は詩手紙になっていません。


      Silver Moon,Gold Star
                                  2010年5月

月はシルバーに光り、星はゴールドに光る
なにか、いつもとちがう夜のよう
こんな夜には、いつもかくされてた
心にある闇のチカラが生まれて
なんだ、なんなのだ
この揺れに揺れてる、想いは
なんだ、なんなのだ
この揺れに揺れてる、世界は
心にある光のチカラとせめぎあう
なんだ、なんなのだ
この揺れに揺れてる、想いは
なんだ、なんなのだ
この揺れに揺れてる、世界は
そんなふうに思うのは、わたしだけなのか

月はシルバーに光り、星はゴールドに光る
なにか、いつもとちがう夜のよう
こんな夜には、いつもここにあるはずの
僕はどこに僕を置けばいいの
なんだ、なんなのだ
この落ちて落ちてく、精神は
なんだ、なんなのだ
この落ちて落ちてく、時代は
僕はどこに僕を見つければいいの
なんだ、なんなのだ
この落ちて落ちてく、精神は
なんだ、なんなのだ
この落ちて落ちてく、時代は
そんなふうに思うのは、わたしだけなのか

月はシルバーに光り、星はゴールドに光る
なにか、いつもとちがう夜のよう
理屈でない、理屈では解けない
そんな単純なものではないのだ、心の中は
だから、想いも世界も時に揺れ
だから、精神も時代も時に落ちるもの
その代わりに素晴らしいものでもあるはず、心の中は
だけど、想いも世界も高みに上がっていけるもの
だけど、精神も時代も高みに上がっていけるもの
そんなふうに思うのは、わたしだけなのか
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作品を引用するとき

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