鈴木信夫の詩の世界 ~筋ジスと向き合った40年~

筋ジストロフィーと向き合い、2011年5月、40歳の若さでこの世を去った詩人鈴木信夫の心に響く詩を紹介します。

鈴木信夫の「詩集」

これまでに出版した詩集は                                                     「マイナスからのスタート」(2001年文芸社)                                           「君に いい風 吹きますように」(2004年神奈川新聞社)                                               「生命いっぱい」(2007年神奈川新聞社)                                                      「こころのごちそう」(2012年神奈川新聞社) の4冊と                                                    浅田美知子さんとの共著の絵手紙詩手紙                                                                   「風のように花のように」(2010年 日貿出版社)                                        があります。ホームページでも紹介していますのでご覧下さい。                                               

幸 福(しあわせ)

2014-06-23 | 
   幸 福(しあわせ)


 ねえ、君、いま、幸福かって、考えてみて
  
 どういうことが幸福なのかな、考えてみて
  
 目に見えるところにあることが幸福なのかな
   
 そう見えるよね
   
 でも、それだけじゃさびしいと思わない?
   
 それでもいいけど、考えてみて
   
 家族のもとに帰ると、心が「ほっ」とした感じがするでしょう
   
 それって幸福でしょう
   
 人に愛されたら、心が暖かくなってうれしいでしょう
   
 それも幸福でしょう
    
 自分に役割がある、役に立てるって心の底から嬉しく思うでしょう
   
 それも幸福じゃないですか
   
 僕にはようやく見えてきたよ
   
 幸福って、心が満たされることなんだね


                      「マイナスからのスタート」(文芸社)より
                       2000年9月 鈴木信夫
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